世界一わかりやすい心理学

ー未来の心理職の為の知識・情報室ー

psychology

二重過程理論(Dual process theory)

ポイント 二重過程理論…顕在的過程と潜在的過程の対立あるいは統合の相互的なプロセス 顕在的過程…「遅く、制御的、意識的」な心理過程 潜在的過程…「素早く、自動的、無意識的」な心理過程 ・トロッコジレンマの問題…実験参加者に対して、制御不能になった…

ウォルピ(Wolpe,J)の系統的脱感作法(systematic desensitization)

ポイント 確認問題 解答 ポイント ウォルピ(Wolpe)によって、特に不安や恐怖の治療法として開発された技法を系統的脱感作法という。この技法では不安、恐怖を引き起こす最も強いものから軽度のものまで順位づけをしたリストを作成する。これを不安階層表と…

ダマシオ(Damasio, A.R.)

ポイント 確認問題 [1] Damasio, A.R.のソマティックマーカー説について、説明しなさい。 (名古屋市立大学大学院 人間文化研究科 人間文化専攻) 解答 [1] Damasio, A.R.は感情が意思決定に影響を与えることを仮定した。意思決定に影響する身体からの信号を…

応用行動分析(ABA:applied behavior analysis)

ポイント 応用行動分析(ABA:applied behavior analysis) ABC分析 ABAプログラム 確認問題 解答 ポイント 応用行動分析(ABA:applied behavior analysis) 応用行動分析は行動療法の一つで、オペラント条件づけ理論的背景に持っている。応用行動分析は、…

フロイト(Freud,S.)とユング (Jung, C. G.)

ポイント フロイト(Freud,S.) 意識の構造 a-m-zyozo.hatenablog.com a-m-zyozo.hatenablog.com 意識の機能 直接的な心的経験 無意識 受け入れられない記憶や顧望などが追いやられ抑圧される個人的で閉鎖的領域(超自我とともに自我により調整されるとし、…

KJ法

ポイント 文化人類学者の川喜田二郎が考案した発想法。複数の多様な情報や意見を、類似性や共通性のあるものにグループ化(統合)をし、これを繰り返すことで新たなアイデアや意味を発見する。

フィールドワーク(field work)

ポイント 参与観察という手法を用いて行う調査のような、調べようとする出来事が起こっている現場(フィールド)に入り込み調査を行うこと。 (実施の留意点など) 観察対象と深く関わることになるため、関係の質やプライバシー保護に配慮することが重要であ…

事例研究(case study)

ポイント 事例(N = 1)または少数事例(smal1-N)について、各事例の個別性を尊重し、その個性を研究する方法。個性記述的研究に該当する。 (実施の留意点など) 単数、あるいは少数の事例に深く関わることになるため倫理の間題を常に考える必要がある。イ…

アナログ研究(analogue study)

ポイント 確認問題 解答 ポイント アナログ研究(analogue study) 大学生や一般人といった非臨床群を対象者として研究を行い、臨床研究とは違った角度から臨床的な間題の解明と介入法の構築にアプローチする方法。大規模サンプルを対象することができるので…

トマセロ(Tomasello)の9ヶ月革命

ポイント トマセロ(Tomasello)は、三項関係の発生(共同注意、視線追従、社会的参照)、社会性の発達、言語の発達などが起こる9ヶ月頃を、「9か月革命」と呼んだ。

コールバーグ(Kohlberg)の道徳性

ポイント 前慣習的水準(段階) 慣習的水準(段階) 脱慣習的水準(段階)・原則的水準 確認問題 解答 ポイント Kohlbergの道徳性の発達理論の各水準には、前慣習的水準(段階)、慣習的水準(段階)、脱慣習的水準(段階)・原則的水準がある。これの例とし…

暴露法・エクスポージャー法(exposure method)/ 暴露反応妨害法(exposure and response prevention)

ポイント 暴露法・エクスポージャー法(exposure method) 暴露反応妨害法(exposure and response prevention) 確認問題 解答 ポイント 暴露法・エクスポージャー法(exposure method) 古典的条件付けに基づく、行動療法の一つ。 不安階層表に基づいて、…

3段階の心理教育的援助サービス

ポイント 確認問題 解答 ポイント 確認問題 [1] 学校における心理的支援として、石隈(1999)などで指摘されているように、3段階のモデルが推奨されている。その3段階について、それぞれ説明しなさい。 (名古屋市立大学大学院 人間文化研究科 人間文化専攻…

心理学問題集 N

中年期に関係しない用語 (リバウンド効果 二次的コントロール 自己若年視 時間的展望の逆転) リバウンド効果 注意や意識が自分に向けられ、対象として注目している状態を( )状態といい、個人的信念に一致した態度や行動が示されやすいと言われる。 自己…

セリグマン(Seligman, M. E. P. )/ 学習性無力感(learned helplessness)

ポイント 学習性無力感(learned helplessness) 改訂版学習性無力感 セリグマン/準備性 確認問題 解答 ポイント 学習性無力感(learned helplessness) 逃避や回避が不可能な状況を繰り返し経験すると、その後、それらが可能な状況になっても逃避や回避を行…

観察法(observation method)

ポイント 場面見本法(situation sampling method) 時間見本法(time sampling method) 事象(行動)見本法(event sampling method) 確認問題 解答 ポイント 調査対象の行動を注意深く見ることによって対象を理解する研究法である。観察法は自然観察法と…

赤池情報量規準(Akaike's Information Criterion:AIC)

ポイント 確認問題 解答 ポイント 赤池情報量規準(あかいけじょうほうりょうきじゅん; 元々は An Information Criterion, のちに Akaike's Information Criterionと呼ばれるようになる)は、統計モデルの良さを評価するための指標である。 統計的モデルの予…

質的研究(qualitative study)と量的研究(quantitative study)

ポイント 質的研究(qualitative study) 量的研究(quantitative study) 研究目的による分類 確認問題 解答 ポイント 扱うデータの種類によって、質的研究(qualitative study)と量的研究(quantitative study)に分けられる。 質的研究(qualitative stu…

ワーキングメモリー(working memory)

ポイント 確認問題 解答 ポイント ワーキングメモリーは作業記憶、作動記憶ともいう。何らかの作業を行うために必要な情報を一時的に保存する際に働く動的な記憶システムのこと。短期記憶を意味するものとして使用されることもある。 バッデリーとヒッチは中…

系列位置効果(serial position effect)

ポイント 系列位置効果(serial position effect) アトキンソンとシフリンの記憶の二重貯蔵モデル 確認問題 解答 ポイント 系列位置効果(serial position effect) 系列位置効果とは、刺激の記憶成績が、提示された順序の影響を受けること。系列位置効果に…

長期記憶(long-term memory)

ポイント 長期記憶 エピソード記憶と意味記憶(episodic memory / semantic memory) 顕在記憶と潜在記憶(explicit memory / implicit memory) 回顧的記憶と展望的記憶 確認問題 解答 ポイント 長期記憶 長期記憶は、理論上永久に貯蔵される容量無限の記憶…

短期記憶(sensory memory)

ポイント 短期記憶 確認問題 解答 ポイント 人間の記憶は、その保持時間の長さに基づいて、短期記憶、長期記憶に区分することができる。 短期記憶 短期記憶とは、感覚情報が意味処理され、認知作業のために保管された一時的な記憶のことである。この短期記憶…

適応障害(adjustment disorder)

ポイント 適応障害(adjustment disorder) 確認問題 解答 ポイント 適応障害(adjustment disorder) ストレスで情動面か行動面の症状が出現しており、うつ病などの気分障害や他の精神障害に該当しないものをさす。あるストレスの対象があり、不眠を伴う場…

不安障害(anxiety disorder)

ポイント 分離不安障害(separation anxiety disoder) 分離不安障害の診断基準 選択性緘黙(selective mutism) 限局性不安症(specific phobia) 限局性不安症の診断基準 社交不安症/社交不安障害(social anxiety disoder) 社交不安症/社交不安障害の診…

発達の区分

ポイント 出生前期(prenatal period):母親の胎内にいる時期 卵体期(ovum:受精後6〜10日) 胎芽期(embryo:〜2か月ごろ) 胎児期(fetus:〜40週まで) 在胎期間22週〜36週で生まれる場合-早産、 37週〜41週6日までに生まれる場合-正期産 42週以後の出…

認知的不協和(cognitive dissonance)

ポイント 確認問題 解答 ポイント 認知的不協和は、人が自身の中で矛盾する認知を同時に抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表す概念である。アメリカの心理学者レオン・フェスティンガ(Festinger, L)によって提唱された。複数(通常は二つ)の要素…

味覚嫌悪学習 (Taste-aversion Learning)/ ガルシア効果(Garcia effect)

ポイント 確認問題 解答 ポイント 味覚嫌悪学習(Taste-aversion Learning)は、ガルシア効果(Garcia effect)ともいう。ある食べ物を食べた後に、腹痛や旺き気といった不快体験をすることで、その食べ物が嫌いになること。味覚嫌悪学習は、条件付けがきわ…

逃避学習(Escape Learning)・回避学習(Avoidance Learning)

ポイント 確認問題 確認問題 ポイント 逃避学習は、「経験によって、嫌悪刺激が呈示されてから逃避反応がなされるまでの反応時間が短縮されていく学習過程」である。 逃避学習が、連続強化で訓練された場合は、消去抵抗が低く、容易に消去されるが、部分(間…

ウェクスラー式知能検査(Wechsler Intelligence Scale)

ポイント ウェクスラー式知能検査 ウェクスラー式知能検査はニューヨークのベルヴュー病院のウェクスラー(Wechsler, D.)によって開発された知的能力別の診断を目的とした知能検査である。ビネーが知能を1つの一般知能と考えたのに対して、ウェクスラーは知…

9歳の壁と小一プロブレム

ポイント 9歳の壁 9歳以降の小学校高学年の時期には、幼児期を離れ、物事をある程度対象化して認識することができるようになる。対象との間に距離をおいた分析ができるようになり、知的な活動においてもより分化した追求が可能となる。自分のことも客観的に…