ポイント
S-S連合
刺激および反応の連合についての学習という観点から、
オスのウズラに丸木(CS)を見せてからメスのウズラ(US)を交尾させる。こうして、丸木への接近反応(CR)が獲得された。
のちに、丸木を見せずに4匹のメスと交尾させ、USであるメスの価値を下げると、丸木への接近反応(CR)が減った。つまり、US(メスの価値)がCR(丸木への接近反応)を誘発しており、CSである丸木とUSであるメスの価値が結びついていると言える。
このヒリアードとトムソン(1995)の丸木とウズラの実験より、古典的条件づけはS-S連合であると考えられている。
実験神経症
パブロフは犬に円と楕円を区別する課題を行い、失敗すると餌を与えないという課題を行った。楕円が円に近づいて課题が難しくなると静かだった犬が興奮し、吠えて暴れ回るようになった。また、すでに学習していた円と楕円の弁別学習は崩れさった。パブロフはこれを人間の病的状態に類似していると考え実験神経症と命名した。
刺激置換理論
条件刺激が新たに無条件刺激の代理となって無条件反応と同等の条件反応を引き起こすというパブロフの理論を刺激置換理論という。
1次条件づけ / 2次条件づけ / 感性予備条件づけ
美男美女ではなく、ルックスだけの好感は少ないお笑いタレントがCMで紹介している商品に好感(CR2)を持つのは、バラエティ番組などでみたコント・漫才などに対する好感(UR)がそのタレント(CS1)に対する好感(CR1)となり、さらにCMで紹介している商品(CS2)に新たに条件づけられたと説明できる。このように、生得的行動をもとに形成された条件づけを1次条件づけと呼んだとき、これを元に新たな条件づけを形成することを2次条件づけという。これに対し、2次条件づけの順序を入れ替初めて、初めて見るお笑いタレント(CS1)が商品(CR2)を紹介しているCMを先に見て、あとからバラエティ番組でそのお笑いタレントのコントをみて好感(CR1)を抱いた場合、CMの商品に対しても好感(CR2)を抱けば、これを感性予備条件づけという。
分化条件づけ
分化条件づけとは、複数の刺激を区別する学習であり. 正刺激をUSと対呈示し、負刺激をUSと対呈示しないという手続きにより、前者の刺激下で反応が生じ、後者の刺激下では反応が生じなくなるように条件づけをすることである。
隠蔽
複合条件づけにおける弱い条件刺激は条件反応を引き起こさないことの説明として、複数の成分からなる刺激に条件づけを行った後に個々の成分刺激を単独に呈示して条件づけの程度を調べると、ある刺激にはほとんど、あるいは全く条件づけが形成されていない現象を隠蔽という。
阻止(ブロッキング)
最初にある刺激(A)に条件づけを行うと、その後にもう一つ別の刺激(B)を加えた複合刺激(AB)に同じ条件づけを行っても、 付加された刺激Bに対しての条件づけが検出されない現象を阻止(ブロッキング)という。
自動反応形成(オートシェイピング)
自動反応形成(オートシェイピング)とは、ブラウンとジェンキンス(1968)が発見した手続であり、キーの点灯と餌を対呈示することでハトのキーつつき反応を形成できると報告した現象である。従来の漸次的接近法と異なり、刺激を対呈示するだけの、行動変容を監視する必要のない「自動的な」手続きである。
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