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シャクター(Schachter, S)/ 情動の2要因説

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ポイント

 

 感情体験には生理的要因と認知的要因の両方が関わっていると主張したのが、シャクターの2要因説である。

 シャクターとシンガー(1962)によれば、私たちが感情を体験する過程は、次の通りである。まず、何らかの刺激状況に出会うことによって、生理的な覚醒状態が生じる。この生理的覚醒は感情の必要条件であり、これがないと感情は生じない。 だが、この覚醒状態の生起だけで、感情の種類が決まるのではない。感情の種類は、そのときの刺激状況の認知にもとづいてなされる評価によって決まる。たとえば、生理的覚醒が生じた上で、楽しい状況であると認知し評価した場合に、楽しい感情を体験するのだと考えている。

 

 

確認問題

[1]

下記の用語を簡潔に説明しなさい。

・Schachter, Stanley

・情動の2要因説

静岡大学大学院 人文社会科学研究科 臨床人間科学専攻)

 

解答

[1]

Schachter, Stanleyは、アメリカの心理学者で、情動の2要因説を提唱した。 情動の2要因説は、感情体験には生理的要因と認知的要因の両方が関わっているとしている。シャクターとシンガーによれば、私たちが感情を体験する過程は、次の通りである。まず、何らかの刺激状況に出会うことによって、生理的な覚醒状態が生じる。この生理的覚醒は感情の必要条件であり、これがないと感情は生じない。だが、この覚醒状態の生起だけで、感情の種類が決まるのではない。感情の種類は、そのときの刺激状況の認知にもとづいてなされる評価によって決まる。たとえば、生理的覚醒が生じた上で、楽しい状況であると認知し評価した場合に,、楽しい感情を体験するのだと考えている。