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マスローの動機の階層性

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    生理的、心理的欲求によって生じ、生物に行動を起こさせ、適切な目標へと向かわせるものが動機づけである。

    マスロー(1954)は、生理的動機、社会的動機を含めて、動機には階層性があることを主張している。動機の階層は生理的動機を一番下の層として、社会的動機づけである、安全・不安回避・攻撃の動機、愛情・所属性の動機、威信・自己評価の動機、達成・自己実現の動機が順に上に積み重なっているとした。

 

 

◇欲求にもとづく動機づけ理論

 私たちは、さまざまな生理的、心理的欲求を持っている。この欲求によって生じ、生物に行動を起こさせ、適切な目標へと向かわせるものが、動機あるいは動因と呼ばれるものである。そして、その目標は、誘因と呼ばれている。

 欲求にもとづく動機づけ理論では、動機づけの過程を、何らかの欲求により動機が生じ、その欲求を満足する目標をめざした行動が引き起こされて持続する過程と考えている。そして、行動を起こさせる動機の種類によって、さまざまな動機づけの考え方が存在している。

 

◻︎生理的動機づけ

 生物が生きていくために必要とされる欲求として、摂食、飲水、酸素を求める欲求、睡眠を求める欲求、体温調節の欲求、性欲、などがある。これらの欲求は、生理的欲求と呼ばれ、生得的なものである。このような生理的欲求にもとづいて行動が引き起こされるのが、生理的動機づけである。

 

◻︎社会的動機づけ

 人間は社会の中で生活を営み、常に他者との関わりを持って生きている。そのため、他者との関係に関連する欲求が、社会生活を過ごしていくうちに、次第に形成されていく。このような欲求にもとづく動機が、社会的動機と呼ばれるものであり、社会的動機づけを引き起こす。社会的動機には、他者に接近して友情や交友関係を持ちたいと願う親和動機や、障害や困難を克服して高い目標への到達や成功をめざす達成動機など、さまざまな種類の動機がある (マレー, 1938)。

 

ex.

・認知過程にもとづく動機づけ理論

・内発的動機づけ