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傍観者効果(bystander effect)

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ポイント

 

周囲に他者がいるとき、人は援助しにくくなる。これを傍観者効果という。これは集団心理の一つである。ある事件に対して、自分以外に傍観者がいる時に率先して行動を起こさない心理である。傍観者が多いほど、その効果は高い。

これは、以下の3つの考えによって起こる。

◻︎多元的無知ー他者が積極的に行動しないことによって、事態は緊急性を要しないと考える。集団や社会の多くの成員が自らは受け入れていない規範について、他者の大半がそれを受け入れていると推測している状況。
◻︎責任分散ー他者と同調することで責任や非難が分散されると考える。
◻︎評価懸念ー行動を起こした時、その結果に対して周囲からのネガティブな評価を恐れる。

 

傍観者効果が生じる原因としては、「責任の分散」「聴衆抑制」「多元的無知」などが考えられている。

責任の分散とは、自分がしなくても誰かが行動するだろう、他者と同じ行動をすることで責任や非難が分散されるだろうと判断してしまうことである。

聴衆抑制(Audience inhibition)とは、行動を起こして失敗した際の、他者のネガティブな評価に対する不安から、援助行動が抑制されるというものである。

多元的無知とは、周囲の人が何もしていないのだから、援助や介入に緊急性を要しないだろうと誤って判断してしまうことである。

 

 

傍観者効果の実験

1968年、心理学者のラタネ(Bibb_Latané)とダーリー(John_Darley)は、キティ・ジェノヴィーズ事件に興味を持ち、「多くの人が気づいたからこそ、誰も行動を起こさなかった」と仮説を立て実験を行った。

この実験では、学生を2名、3名、6名のグループにわけて、相手の様子が分からないようにマイクとインターフォンのある個室にそれぞれ一人ずつ通す。その後グループ討議を行わせ、1人が途中で発作を起こす演技をするというものであった。

この時、行動を起こすかどうかを確認し、また、その時間を計測した。結果として、2名のグループでは最終的に全員が行動を起こしたのに対し、6名のグループでは38%の人が行動を起こさなかったことが確認された。

 

確認問題

[1]

下記の用語について簡潔に説明しなさい。

・傍観者効果

静岡大学大学院 人文社会科学研究科 臨床人間科学専攻)

 

解答

[1]

周囲に他者がいるとき、人は援助しにくくなる。これを傍観者効果という。これは集団心理の一つである。ある事件に対して、自分以外に傍観者がいる時に率先して行動を起こさない心理である。傍観者が多いほど、その効果は高い。 傍観者効果が生じる原因としては、「責任の分散」「聴衆抑制」「多元的無知」などが考えられている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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