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補助仮説と研究

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補助仮説の大切さ

研究の結果から仮説の当否について判断を下すときに大切な役割を担っている

 

注意すること

補助仮説の設定時

それがどのくらい妥当かどうか

 

 

つまり

実証的研究から正しい結論を導き出せるかどうかは

補助仮説が正しいかどうかが必要条件

 

 

研究においての前提

 

①結果を導き出し

②仮説と照らし合わせ

③結果を検討する

この三つの時

 

研究で用いた具体的な手続きは

仮説のなかの抽象的な変数に正しく対応していなければならない 

 

 

独立変数が物理量の時

 

補助仮説が正しいかどうかを検討する必要がない

 

 

光源の明るさを独立変数としたとき

光源の明るさは

これから独自に具体的な手続き化を

必要とする抽象的な概念ではなく

すでに

しっかりと定義された光度という物理量そのもの

 

 

光度という物理的概念

 

その光度を生み出す発生装置などの物理的手続きと直接に結びついており

概念と手続きとを結びつける補助仮説がすでに確立している

 

つまり

直接的独立変数では

概念と手続きとを結びつける補助仮説がしっかりと確立している

 

  

抽象的概念では  

 

ex1

どのような人がモテるのかを実験により調べようとする

まず従属変数として街コンや婚活パーティーなどの男女の出会いの場で

出会ったときに付き合える率や好感度を考える 

 

 

独立変数としたいのは「モテる要素」

「モテる要素」と言っても抽象的なもので

研究者によって考えるものは異なる

 

ex2

 

「服装・話し方・髪型などの清潔感」が「モテる要素」として適切だとする

しかし

他の人であれば「身長・年収・学歴」などと

考える人もいるかもしれない。

 

研究で用いた具体的な手続きは

仮説のなかの抽象的な変数に正しく対応していなければならない

 

この実験の独立変数は「モテる要素」

それを「服装・話し方・髪型などの清潔感」と

「身長・年収・学歴」で手続き化する

 

どちらに妥当性があるかは

その実験の実施の実情に照らして

最もそのカテゴリーに代表しているであろうと

研究者が推測して使用している方になる

 

この推測が補助仮説

 

この場合は

年齢や職業によって妥当性が変化することが

考えることができる 

 

 

まとめ

 

年齢・国や地域、または出会い場の違いによって

「服装・話し方・髪型などの清潔感」よりも

「身長・年収・学歴」の方が

「モテる要素」であろうという

補助仮説を立てて

実験の独立変数の手続き化を行う

 

 

手続きにおいての信頼性

 

手続きは妥当性だけではなく信頼性も大切

 

「服装・話し方・髪型(清潔感)」は一般的にみてある程度は、

好まれる服装

話していて気分が良い話し方

しっかりヒゲが剃ってある・髪がボサボサでないなどの清潔感

が確立している

 

しかし

女性の趣味・趣向によってはよく思うありように個人差が生じる

 

対して

「身長・年収・学歴」であれば、はっきりとした数値化ができ

あえて低年収・低年収・低学歴の人を探そうとはしない

よって

個人差が出にくい「身長・年収・学歴」のほうが

信頼性については高い

 

 

まとめ

 

心理学の研究における補助仮説は

ある研究の結果から仮説の当否について

判断を下すときに大切な役割を担っているため重要

 

 

また

補助仮説を設定するときに

それがどのくらい妥当かどうかに注意 

 

 

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