ポイント
「メタ認知」とは、“自己の認知活動(知覚、情動、記憶、思考など)を客観的に捉え、評価した上で制御すること”を意味します。 簡単にいうと、「認知を認知する」、または「知っていることを知っている」ということを意味しています。 この認知→評価→制御のサイクルができる心理的な能力が、「メタ認知能力」と呼ばれています。アクションスリップ(actionslip)は行動の計画に関するうっかりミス、し忘れであり、メタ認知の失敗と考えられる。
確認問題
[1]
学習場面におけるメタ認知(metacognition)の役割について述べなさい。
(筑波大学大学院 人間総合科学研究科 心理専攻 心理臨床コース)
[2]
下記から、メタ認知にあてはまらないものを選びなさい。
a:問題を解いている最中に「このやり方では解けないから他のやり方を試そう」と考えること
b:「私は算数は得意だが困語は苦手」と思うこと
c:「歴史の年号は丸暗記よりも語呂合わせにする方が覚えやすい」と考えること
d:「日本語で 『りんご』とは英語で 『apple』である」と知っていること
(名古屋市立大学大学院 人間文化研究科 人間文化専攻)
解答
[1]
メタ認知とは自分自己の認知活動(知覚、情動、記憶、思考など)を客観的に捉え、認知することである。学習場面におけるメタ認知は、効果的に学習するために欠かせないものである。記憶のメタ認知をメタ記憶という。これにより、自分が何を知っていて何を知らないということを認知する。自分が知っていると認知していないことについて集中的に覚えるなど学習場面において効率的にする役割を持っている。
[2]
4