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成瀬悟策(Naruse,G)/ 臨床動作法(Dohsa Therapy)

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ポイント

 

肩の上げ下げ、踏みしめて立つなどの動作を通して、心理的問題の解決をする日本の心理療法である。動作法の実施により自己存在感、肯定感、安定感、自信を体験することができる。

成瀬悟策により開発された。

当初はからだが不自由な人に対する訓練法として考案されたが、現在では統合失調症神経症不登校などにも適用され、動作によってこころの働きを改善することを目的とする。動作法における動作とは「意図−努力−身体動作」のプロセスであり、主体的活動の成果であると考える。

動作法において自己輪を体験することは、人が空間の中で、地球の重力に抗して大地を踏みしめ、タテになるということであり、自己確立感を保持する重要な体験様式であると考えている。

 

多くの心理療法では、心理的問題の内容やその意味について取り上げるが、動作法ではそれらを特に対象とすることはしない。

何を体験としているかという体験内容ではなく、どのように体験しているかという体験様式に焦点を当ててクライエントの不調や困難を理解し、それを適応的な体験の仕方に変えることを目指す。

また、動作課題の体験を通して生じてくる様々な「ともなう体験」にも焦点を当てる。

 

確認問題

[1] 

催眠下で肢体不自由児が動けるようになったことから始まった動作に焦点を当てる心理療法で動作を改善することによってこころの問題の改善を行う臨床動作法を提唱したのは(1)である。

桜美林大学大学院 心理学研究科 臨床心理学専攻)

 

解答

[1]

1、成瀬悟策