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変換症/転換性障害(conversion disorder)

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ポイント

 

変換症/転換性障害(conversion disorder)

変換症/転換性障害(conversion disorder)とは、医学的な診察検査の結果に合わない運動や感覚の症状を訴えるものである。明らかな身体症状として、失立、失歩、麻癖、失声、けいれん発作、後弓反張(背側に反り返る)、感覚脱失、視力障害、難聴などが生じる。心的なストレスが身体的な症状として表されているものと考えられる。

 

解離症と併せてヒステリーと呼ばれる。

その症状について本人が悩んでいる様子がない「満ち足りた無関心」が教科書的な診断のポイントだが、実際には本人が症状を積極的に訴えることも少なくない。

 元々の気質にアレキシサイミアがあるとされている。

 その症状の存在が、本人にとって利益をもたらす「疾病利得(病気になることで得られるメリット)」が生じていることがあるが、明確でないことも多い。

 

cf.

疾病利得

疾病利得には苦痛への直面を避けることができる一次疾病利得、周りからの心配、愛情、注目を得ることができる二次疾病利得がある。

 

アレキシサイミア

P.シフネオスにより提唱された概念で、「失感情症」とも呼ばれる。自らの感情を自覚・認知したり表現することが不得意で、空想力想像力カに欠ける傾向のこと。心身症や身体症状障害、アルコール依存症摂食障害うつ病などとの関連が指摘されている。