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不眠障害(Insomnia Disorder)

 

 

不眠障害(Insomnia Disorder)

 

A.  睡眠の量または質の不満に関する顕著な訴えが、以下の症状のうち1つ(またはそれ以上)を伴っている:

(1)入眠困難(子どもの場合、世話する人がいないと入眠できないことで明らかになるかもしれない)
(2)頻回の覚醒、または覚醒後に再入眠できないことによって特徴づけられる、睡眠維持困難(子どもの場合、世話する人がいないと再入眠できないことで明らかになるかもしれない)
(3)早朝覚醒があり、再入眠できない。

B.  その睡眠の障害は、臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、教育的、学業上、行動上、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。

C.  その睡眠困難は、少なくとも1週間に3夜で起こる。

D.  その睡眠困難は、少なくとも3カ月間持続する。

E.  その睡眠困難は、睡眠の適切な機会があるにもかかわらず起こる。

F.  その不眠は、他の睡眠一覚醒障害(例:ナルコレプシー、呼吸関連睡眠障害、概日リズム睡眠-覚醒障害、睡眠時随伴症)では十分に説明されず、またはその経過中にのみ起こるものではない

G.  その不眠は、物質(例:乱用薬物、医薬品)の生理学的作用によるものではない。

H.  併存する精神疾患および医学的疾患では、顕著な不眠の訴えを十分に説明できない

 

 

 

 

アルコール使用障害(Alcohol Use Disorder)

 

 

アルコール使用障害の診断基準

 

A.  アルコールの問題となる使用様式で、臨床的に意味のある障害や苦痛が生じ、以下のうち少なくとも2つが、12ヶ月以内に起こることにより示される。

(1)アルコールを意図していたよりもしばしば大量に、または長期間にわたって使用する。
(2)アルコールの使用を減量または制限することに対する持続的な欲求または努力の不成功がある。
(3)アルコールを得るために必要な活動、その使用、またはその作用から回復するのに多くの時間が費やされる。
(4)渇望、つまりアルコール使用への強い欲求、または衝動
(5)アルコールの反復的な使用の結果、職場、学校、または家庭における重要な役割の責任を果たすことができなくなる
(6)アルコールの作用により、持続的、または反復的に社会的、対人的問題が起こり、悪化しているにもかかわらず、その使用を続ける。
(7)アルコールの使用のために、重要な社会的、職業的、または娯楽的活動を放棄、または縮小している。
(8)身体的に危険な状況においてもアルコールの使用を反復する。
(9)身体的または精神的問題が、持続的または反復的に起こり、悪化しているらしいと知っているにもかかわらず、アルコールの使用を続ける。
(10)耐性、以下のいずれかによって定義されるもの:
 (a)中毒または期待する効果に達するために、著しく増大した量のアルコールが必要
 (b)同じ量のアルコールの持続使用で効果が著しく減弱
(11)離脱、以下のいずれかによって明らかとなるもの:
 (a)特徴的なアルコール離脱症候群がある
 (b)離脱症状を軽減または回避するために、アルコール(またはベンゾジアゼビンのような密接に関連した物質)を摂取する。

 

 

個人用メモ

行動制限

・隔離

内側から患者本人の意思によっては出ることのできない個室環境に置くことである。これは、本人及び周囲のものに危険が及ぶ可能性が著しく高く、隔離以外の方法ではその危険を回避することが難しい場合に検討される。精神保健指定医の診察が必要。

 

・拘束

身体的拘束は、拘束帯を使用し、胴体、四肢などをベッドに固定する。身体的拘束は行動制限の程度が強いものであり、患者の生命を保護すること及び重大な身体損傷を防ぐために行われる。

 

・行動制限

具体的には、通信・面会制限、隔離、身体拘束のことである。制限の解除には具体的基準はないが、患者の人権擁護の観点から必要最小限になるように考慮されなければならない。

 

・通信・面会制限

例えば、兄弟に対して被害妄想を抱いている患者と兄弟との面会を制限すること、警察に何度も訴えの電話をする患者に対して、電話制限をするなどである。

 

成年後見

成年後見人制度は精神上の障害(知的障害、精神障害認知症など)により、判断能力が十分でない方が、不利益を被らないように、家庭裁判所に申し立てをして、その方を援助してくれる人を付けてもらう制度である。

 

司法精神医学

心神喪失状態

 

医療観察法制度

 

指定入院医療機関

 

 

 

 

 

向精神薬とその副作用(Psychotropic drugs and their side effects)

 

ポイント

 

 中枢神経系に作用することで、精神活動に影響を与える薬物の総称を向精神薬という。抑うつ薬として現在多く持ちいられているSSRISNRIは、抗コリン作用の副作用が少ないことで知られている。抗コリン作用とは、口渇、眩しさ、頻脈、排尿困難、便秘など主に自律神経系の副作用。

 

主な向精神薬

 

抗精神病薬

有効な症状:主に統合失調症の陽性症状に有効

名称:定型抗精神病薬, 非定型抗精神病薬エビリファイなど)

 

抑うつ

有効な症状:主にうつ病に有効

名称:SSRISNRIイフェクサー, 三環系抗うつ薬, 四環抗うつ薬など

 

抗不安薬

有効な症状:主に不安障害に有効

名称:ジアゼパム, ソラナックスなど

 

抗不安薬睡眠薬は、ほとんどがベンゾジアゼピン(BZD)受容

 

睡眠薬

有効な症状:不眠

名称:クアゼパムなど

 

 

 

気分安定薬

有効な症状:主に双極性障害に有効

名称:炭酸リチウム, カルバマゼピンなど

 

 

主な向精神薬の副作用

 

抗精神病薬

定型抗精神病薬

錐体外路症状ジスキネジア)、過鎮静(眠気、ふらつき、ぼーっとする)、自律神経症状(低血圧口渇、鼻閉)、消化器症状(便秘イレウス(腸閉塞))、肝障害、内分泌症状(月経異常、乳汁分泌、肥満、血糖値上昇(特に否定型血))まれに悪性症候群錐体外路症状、自律神経症状などの併発。薬物療法を一時中断する)

 

非定型抗精神病薬
セロトニンドパミン遮断薬

乳汁分泌、月経異常、射精不能

多元受容体標的抗精神病薬

体重増加、脂質異常、血糖上昇、過鎮静

ドパミン受容体部分作動薬(エビリファイなど)

不眠、不安、胃腸症状

 

抑うつ

三環系抗うつ薬

口渇、便秘、尿閉(抗コリン)、起立性低血圧、過鎮静、体重増加

四環抗うつ薬

三環系抗うつ薬よりもやや弱い副作用(口渇、めまい)、眠気はやや強い

SSRI

悪心・嘔吐性機能低下(射精遅延)、賦活症候群(神経過敏、不安、焦燥)、まれにセロトニン症候群(自律神経症状、精神・運動症状の併発。薬物療法を一時中断する)

 

SNRI

悪心、動悸・頭痛血圧上昇・不眠・排尿困難(尿閉、賦活症候群(神経過敏、不安、焦燥)

 

 

抗不安薬全般

眠気、ふらつき・脱力、依存性、中断・減量による離脱症状離脱症状としては、悪心、嘔吐、振戦、けいれん発作などがある。

 

睡眠薬

過鎮静、ふらつき、車の運転などの操作能力の低下。中断・減量による離脱症状離脱症状としては、悪心、嘔吐、振戦、けいれん発作などがある。

 

 

炭酸リチウム

振戦・脱力・倦怠感、消化器症状(嘔気、嘔吐、下痢)、急性リチウム中毒(意識障害、けいれんなど)

 

中枢神経刺激薬

 

他の向精神薬としては、中枢神経刺激薬(メチルフェニデート塩酸塩)が挙げられる。主にAD/HDの多動性・衝動性に対して処方される。ただし、不眠、食欲低下、不安増大、神経過敏、眼圧亢進、頭痛、口渇などの副作用がある。メチルフェニデートは依存形成をきたすことがあることから、アトモキセチンがAD/HDに処方されることも多い。こちらの副作用として、嘔気、食欲減退、傾眠などが生じうる。

 

認知症

また、抗認知症薬として処方されるアセチルコリンエステラーゼ阻害薬がある。認知症の改善効果ではなく、症状の進行を抑制する目的で使用される。めまい、眠気、集中力の欠如などの副作用があるだけではなく、高齢者は眠気に伴う転倒のリスク等もあるため、少ない投与量から開始し、慎重に増やしていくなどの配慮・工夫が必要。

 

 

錐体外路症状

アカシジア

四肢に生ずるむずむずする異常知覚により、四肢を落ち着きなく動かしてしまい、長時間座っていることが困難になる。静座不能症とも呼ばれる。

 

ジストニア

不随意で持続的な筋収縮・緊張に関する運動障害。顔や首のこわばり・反り返り、舌が出たままになる、眼球上転、手足が突っ張るなど。

 

ジスキネジア

反復性で無目的で自発的な運動。口をもごもごする、唇をすぼめる、歯を食いしばる、手足が勝手に動くなど。

 

パーキソニズム

振戦(手足のふるえ)、筋肉のこわばり、緩慢動作、歩行障害など

 

 

問題

[1]

向精神薬とその副作用の組み合わせで、正しいものを2つ選べ。

抗不安薬 ー 身体依存
②炭酸リチウム ー 甲状腺機能亢進症
③非定型抗精神病薬 ー 体重減少
メチルフェニデート ー 食欲亢進
⑤選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI) ー 賦活症候群

 

 

解答

[1]

○ ①抗不安薬は精神依存がメインだが、身体依存も形成される。
×  ②炭酸リチウムの使用により、甲状腺機能が低下することはあるが、甲状腺機能亢進症(パセドウ病)が発生することは知られていない。
×  ③抗精神病薬は食欲が亢進しやすく、体重増加が発生しやすい。
×  ④メチルフェニデートはかなり強い精神刺激薬で、覚醒剤にも似た副作用が生じるとされている。食欲は不振になりやすく、体重減少も発生しやすい。
○ ⑤SSRIによる抑うつ作用により、不安・焦燥感・衝動などが現れやすく、そのような中枢刺激性の症状を総称して賦活症候群と呼ぶ。

 

 

 

 

 

 

 

精神保健指定医(Designated Physicians of Mental Health)

 

ポイント

 

精神保健指定医(Designated Physicians of Mental Health)

 

精神保健指定医とは、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律精神保険福祉法)第18条に定める、医師の国家資格である。単に「指定医」とも。精神医療における非自発入院の判定を独占的に行える者とされている。

 

 

自発的入院

 

精神保険福祉法では任意入院と言われる。主に開放病棟で治療が行われる。本人が入院に同意することが条件である。

 

 

非自発的入院

 

非自発的入院には、医療保護入院、応急入院、措置入院、緊急措置入院が該当する。

 

医療保護入院

家族等の同意と精神保険指定医の診察に基づいて、本人の意思によらず、強制的に入院させる制度。

 

応急入院

72時間に限り、家族等に連絡が取れない、かつ自傷他害のおそれがない場合は、本人の同意がなくとも応急入院指定病院に入院させることができる。

 

 

措置入院

自傷他害のおそれがある精神障害者都道府県知事の権限で精神科病院に強制的に入院させる制度。精神障害の疑いがある者を発見した者の通告ののち、2名以上の精神保健指定医の診察を行い、措置入院が必要と判断が一致したら、入院させることができる。

 

 

緊急措置入院

精神障害者による突発的な事故や自殺を防ぐため急を要し、正規の手続き省略して1名の精神保健指定医の診察で72時間に限り入院させることができるのが緊急措置入院である。

 

 

問題

 

[1]

  精神保健及び精神障害者福祉に関する法律精神保健福祉法〉に基づく処遇について、正しいものを2つ選べ。
措置入院では手紙の発信が制限される。
② 任意入院の際は精神保健指定医の診察を要しない。
③ 患者を隔離する際は精神保健指定医の診察を要する。
④ 治療上の理由があれば、複数の患者を同じ病室に隔離することができる。
⑤ 身体的拘束を行った場合は、身体的拘束を行った旨、身体的拘束の理由、開始と解除の日時などを精神保健指定医が診療録に記載する。

公認心理師試験 第1回 問58)

 

解答

 

[1]

2, 3, 5  ※公式の発表により正答が3つであるとされた。

 

1, × の外部との通信については、医療保護入院措置入院はほぼ同一で、電話や面会は必要に応じて制限できる。一方、手紙については一切制限できない。

2,   ○任意入院は本人の意思・同意によるので、精神保健指定医の診察は不要。

3,   ○患者の隔離・行動制限などの場面では、精神保健指定医による判断が必要。

4,    ×複数の患者を同じ病室に隔離するのは危険と考えるのが自然。

5,   ○身体拘束は漫然と行われると重大な人権侵害となるため、必要性の十分な検討が必要であるとともに、記録を残すことが必要である。

 

心理系大学院への進学に関するアンケート

 

 

Q.1<大学院進学を決めたのはいつ?>

「大学3年後期のとき」

 

Q.2<なぜ院進しようと考えたか?>

公認心理師の資格を取るため」

 

Q.3<院進した大学院は内部生であったか?>

「外部生」

 

Q.4<今の大学院を選んだ理由>

「医療領域を目指していたことから、付属病院があるところを選んだ」

 

Q.5<大学院入試についてどんな対策をしたか?>

「やれることは全部やった。有斐閣の本を知識のベースとして過去問を解いた。まずは、選択式や穴埋めの問題から取り組み、知識の土台を作った。その後、記述式の問題に取り組んだ。」

 

Q.6<大学院入試においてしておいてよかった対策は?>

「大学院に所属している教授の研究論文に目を通しておく。また、その大学院に影響力をもつ人物がいる場合、その人の専門についても捉えておく。」

 

Q.7<大学院に進む上での適性について>

「知識的な力は必要。その上で、何を言われても折れない心が大切。」

 

Q.8<大学院における一週間スケジュールの例>

(月)     2-4限授業、5限ゼミ

(火)     3限授業、その後課題や発表の資料作成

(水)     2限SV、4-5限プレイセラピーなどの実習

(木)     1日学外実習

(金)     1-4限授業

(土日)  研究会へ参加、学外実習のレポートやゼミの資料作成、検査の予習等

 

 

 

 

 

【第2回】公認心理師試験過去問題 1〜154

 

問題(1〜10)

問1 公認心理師の業務や資格について、正しいものを1つ選べ。


①   診断は公認心理師の業務に含まれる。
②   公認心理師資格は一定年数ごとに更新する必要がある。
③   公認心理師の資質向上の責務について、罰則が規定されている。
④   公認心理師が業務を行う対象は、心理に関する支援を要する人に限定されない。
⑤   公認心理師以外でも、心理関連の専門資格を有していれば「心理師」という名称を用いることができる。

解答

第2条の三 「心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。」とされており、対象は、関係者も含まれていることが明記されている。

詳しくは、公認心理師法を参照。

①診断は公認心理師の業務に含まれない。
公認心理師資格は更新制度を採用していない。
③資質向上の責務は、
第四十三条 「公認心理師は、国民の心の健康を取り巻く環境の変化による業務の内容の変化に適応するため、第二条各号に掲げる行為に関する知識及び技能の向上に努めなければならない。」とされているが、罰則規定は設けられていない。
④第四十四条 「公認心理師でない者は、公認心理師という名称を使用してはならない。」と明記されている。

 

 

問2 統合失調症デイケア利用者Aについてのケア会議で、スタッフBが「Aさんは気難しく、人の話を聞いていないので関わりが難しい」と発言した。Aには幻聴がある。会議の中で、Bの発言に対する公認心理師の対応として、最も適切なものを1つ選べ。


① スタッフの交代を提案する。
② 専門職に困難はつきものであると諭す。
③ 幻聴についてどの程度の知識があるかを質問する。
④ どのような場面で関わりが困難と感じるかを質問する。
⑤ 関わりを拒否するような態度は正しくないことを指摘する。

解答



まずは、どのような困り感があるのかを具体的に聞くことが大事である。

 

 

 

 

問3 20世紀前半の心理学の3大潮流とは、ゲシュタルト心理学、行動主義ともう1つとは何か、正しいものを1つ選べ。


① 性格心理学
精神分析
認知心理学
発達心理学
人間性心理学

解答



精神分析学は、心的過程について、内面調整機能としての自我、本能欲動の機能としてのエス、内的規範機能としての超自我の三機能より構成されると考える流派である。ゲシュタルト心理学、行動主義と並び20世紀前半の心理学において、寄って立つ理論として特に用いられた。

性格心理学、認知心理学発達心理学人間性心理学は、三大潮流を適用または批判する形にて発展した領域といえる。

 

問4 普通教育に適する子どもとそうでない子どもを見分けるための検査法を最初に開発した人物は誰か、正しいものを1つ選べ。


① A.Binet
② D.Wechsler
③ E.Kraepelin
④ F.Galton
⑤ J.Piaget

解答

A.Binet ビネー・シモン検査の開発へ携わった人物 (1905)
この検査は、質的に共通した一般知能としての知的発達を捉える検査である。


D.Wechsler ウェクスラー・ベルビュー知能検査の開発へ携わった人物(1939)
質的に異なる複数の能力としての知的発達を捉える検査。


E.Kraepelin 作業曲線と心理的特徴との関連を示唆した人物 (1902)
後に日本人の内田勇三郎らが、彼の理論を応用した心理検査である内田クレペリン検査を開発した。


F.Galton 人間能力とその発達の研究を発表した人物 (1883)
心理的特徴の個人差をはじめて捉えようとした。


J.Piaget 発生的認識論を唱えた人物 (1953)
子どもの知能の発達について、感覚運動期、前操作期、具体的操作期、形式的操作
四段階からなると捉える。



 

問5 実験は実験者が操作する変数と観測される変数によって組み立てられるが、前者以外にも後者に影響を与える変数があることが多い。この変数は何か、正しいものを1つ選べ。


① 従属変数
② 剰余変数
③ 独立変数
④ 離散変数
⑤ ダミー変数

 

解答


① 実験結果として観測される変数
② 独立変数とは異なる、実験結果へ影響を与える変数
③ 実験に際して、結果へ影響を及ぼすと仮定する変数


問6  順序尺度によるデータの散布図として、正しいものを1つ選べ。


① 中央値
② 平均値
標準偏差
④ 不偏分散
⑤ 四分位偏差

 

解答

 

① 連続尺度、比率尺度のデータを大きさの順に並べた際、最も中央に位置する値。
② 連続尺度、比率尺度のデータを合計した後サンプル数で割った値。データのばらつきの指標。
③ 分散の平方根をとった値。データのばらつきの指標。

 

 

問7 量的な説明変数によって1つの質的な基準変数を予測するための解析方法として、最も適切なものを1つ選べ。


① 因子分析
② 判別分析
③ 分散分析
④ 重回帰分析
クラスター分析

解答


① 複数の項目から収集した連続変数について、複数の項目を共通して説明する因子を想定、項目と因子の関係性(因子構造)について検討する手法。
③ 3群以上のデータにおける平均値の差について検討する手法。各データ間の有意差の他にも、総変動、群間変動、郡内変動といった各種ばらつき、複数の要因による相乗効果や相殺(交互作用)などについても検討する。
④複数の説明変数による観測変数への影響力について検討する手法。
⑤連続変数を基にサンプルを複数グループへ分類する手法




問8 プライミングについて、正しいものを1つ選べ。


① 間接プライミングは、主にエピソード記憶研究で用いられる。
② 直接プライミングは、先行情報と後続情報の間に意味的関連性が強い場合に生じる。
③ プライミングは、絵などの画像刺激では生じず、単語などの言語刺激のみで生じる。
④ プライミングには、先行情報が後続情報の処理を促進するだけでなく、抑制する場合もある。
⑤ プライミングは、先行情報が閾下呈示された場合は生じず、閾上呈示された場合のみで生じる。

解答


① 非宣言記憶に関する研究のため、宣言的記憶であるエピソード記憶とは異なる記憶に関する研究である。
② 直接プライミングではなく、間接プライミングである。
③ 非言語的プライミングとよばれるプライミングの一つとして生じる。
⑤ 意識化できない程度のプライム刺激であっても、プライミング効果は見られる。

 


問9 ある刺激に条件付けられた反応が他の刺激に対しても生じるようになることを何というか、正しいものを1つ選べ。


① 馴化
② 消去
③ 般化
④ シェイピング
⑤ オペラント水準

解答


①強化を伴わない刺激を繰り返し知覚すると、刺激に対する反応が次第に減少すること。
②すでに強化された反応が、以後に強化されないことで、次第に減少すること。
④ 行動をスモールステップごとに分解、段階的な形成をもって複雑な行動の形成を目指すこと(ex. テニスの打ち方 ⇨ ①ラケットを握る・②ラケットを振る・③ラケットを使ってボールを打つ)。
⑤ 対象となるオペラント行動の生起頻度。




問10 社会的判断に用いる方略を4種類に分類し、用いられる方略によって感情が及ぼす影響が異なると考える、感情に関するモデル・説として、正しいものを1つ選べ。


① 感情入力説
② 認知容量説
③ 感情混入モデル
④ 感情情報機能説
⑤ 感情ネットワークモデル

解答


同じ対象であっても呈示方法によって喚起される感情が異なると捉える説(ex. 基準点ギリギリで試験を突破 ⇨ 「達成感 ⇨ 勉強終了」or「未熟感 ⇨ 勉強継続」)
必要となる認知資源が大きいほど、記憶が想起されにくくなるとする説。対象によって要する認知資源の量が異なると想定する。

④判断に際した情報が少ない時、自己の感情状態が判断の基盤として採用されるとする説
⑤記憶における知識の連合について、感情と知識との間についても連合を想定するモデル


問題(11〜20)

問11 秩序や完全さに囚われて、柔軟性を欠き、効率性が犠牲にされるという症状を特徴とするパーソナリティ障害として、最も適切なものを1つ選べ。


境界性パーソナリティ障害
② 強迫性パーソナリティ障害
③ 猜疑性パーソナリティ障害
④ スギゾイドパーソナリティ障害
統合失調症型パーソナリティ障害

 

解答

①対人関係、自己像、感情などの不安定および著しい衝動性の広範な様式
③他人の動機を悪意あるものと解釈するといった、広範な不信と疑い深さ
社会的関係からの離脱、対人関係場面での情動表現の範囲の限定などの広範な様式
④ 親密な関係では急に気楽でいられなくなること。そうした関係を形成する能力が足りないこと。および認知的または知覚的歪曲と行動の奇妙さのあることの目立った、⑤ 社会的および対人関係的な欠陥の広範な様式
※それぞれDSM-5における診断基準

 

問12 神経細胞の生理について、正しいものを1つ選べ。


グルタミン酸は抑制性神経伝達物質である。
② 活動電位は樹状突起を通して標的に送られる。
③ 無髄線維では有髄線維より活動電位の伝導速度が速い。
シナプス後細胞の興奮性シナプス後電位は「全か無かの法則」に従う。
⑤ 1つの神経細胞における個々の活動電位の大きさは刺激の強さにかかわらず一定である。

 

解答


グルタミン酸は、興奮系神経伝達物質である。
② 活動電位は、樹状突起ではなく軸索を通り、終末ボタンから発せられ、樹状突起が受け取る形にて標的に送られる。
③ 電導速度は、絶縁物質(髄鞘)が神経繊維に存在するほど増加する。この絶縁物質は無髄線維ではなく有髄線維にのみ存在するため、有髄繊維の方が電導速度は速い。
④ 興奮性シナプス後電位は、反応の大きさが段階的に変わる反応であり(アナログ反応)、「全か無かの法則」に従う反応(デジタル反応)ではない。


問13 多くの人がいると、一人のときにはするはずの行動が生じなくなる傾向に関連する概念として、正しいものを1つ選べ。


① 社会的促進
② 集合的無知
集団極性化
④ 情報的影響
⑤ 傍観者効果



解答

 

① 多くの人がいると、行動が生じやすくなることを指す概念。
② 周囲の人が何もしない時、援助や介入の緊急性に対する判断が謝る現象。本問が指す概念の関連としては考えられるものの、本問の指す概念そのものではない。
③ 集団における討議の際、代表的な意見とみなされる意見への同調が集中する現象
④ 判断基準が不確実な情報について、他者より得た情報を客観的事実の基準としてみなす現象


問14 乳幼児の社会的参照について、正しいものを1つ選べ。


① 心の理論の成立後に生じてくる。
② 共同注意の出現よりも遅れて1歳以降に現れ始める。
③ 自己、他者、状況・事物という三項関係の中で生じる。
④ 自分の得た知識を他者に伝達しようとする行為である。
⑤ 乳幼児期以降、徐々にその頻度は減り、やがて消失する。

解答

社会的参照とは、自己にとって未知の状況や事物に対して、どう対処すればよいかわからない場合に、共同注意を向けている他社の表情や態度を参考に、行動を決定する事である。自己、他者、状況・事物の三項関係が成立しているため、適切。


① 社会的参照は生後8ヶ月から10ヶ月ごろより表れると言われている。一方で心の理論は4歳から5歳にかけて成立すると言われている。
② 共同注意は生後2ヶ月から6ヶ月の間に表れ始めると言われている。
④ 自身から他者へ情報を伝達するのではなく、他者より発せられる情報を自身の行動の判断基準として取り入れる行為である。
⑤ 乳幼児期に限らず、成人や老年を含む様々な発達段階においても見られる。

 


問15 自閉スペクトラム症自閉症スペクトラム障害ASD〉の特性のうち「中枢性統合の弱さ」として説明できるのは次のうちどれか、正しいものを1つ選べ。


① 特定の物音に過敏に反応する。
② 他者の考えを読み取ることが難しい。
③ 目標に向けて計画的に行動することが難しい。
④ 細部にとらわれ大局的に判断することが難しい。
⑤ 状況の変化に応じて行動を切り替えることが難しい。

 

解答


① 感覚刺激に対する過敏さに関する説明といえる。
② 心の理論障害仮説に関する説明といえる。
③ 実行機能障害仮説に関する説明といえる。
⑤ 実行機能障害仮説に関する説明といえる。


問16 神経心理学的テストバッテリーについて、正しいものを1つ選べ。


① 各心理検査は、信頼性が高ければ妥当性は問われない。
② Luria-Nebraska神経心理学バッテリーは幼児用として開発された。
③ 固定的なバッテリーの補完としてウェクスラー式知能検査が用いられる。
④ 多くのテストを含む固定的バッテリーが仮説を検証するために用いられる。
⑤ 可変的なバッテリーでの時計描画テストは、潜在する気分障害を発見するために用いられる。

 

解答

ウェクスラー式知能検査は、補完のための検査ではなく、固定的バッテリーそのものとして用いられる検査といえる。

 

① 妥当性は、目的とする概念が正しく測定されているかどうかの指標として問われるべきである。
② 幼児ではなく、15歳以上を対象者として想定する検査である。
④ 仮説を検証するためには、多くの検査を含んでいないことが望ましい。
⑤ 時計描画テストは、気分障害ではなく認知機能をスクリーニングする検査である。

 


問17 治療者自身が相互作用に影響を与えることを含め、治療者とクライエントの間で起きていることに十分注意を払うことを何というか、最も適切なものを1つ選べ。


① 自己開示の活用
② 治療同盟の確立
③ 応用行動分析の適用
④ 関与しながらの観察
⑤ 自動思考への気づき

 

解答

関与しながらの観察は、関与と観察の不可分性を指したものである。セラピストは観察者でありながら、自身の存在が要心理支援者に与える影響を排除できない、という考えに基づいている。




問18 E.T.Gendlinは、問題や状況についての、まだはっきりしない意味を含む、「からだ」で体験される感じに注目し、それを象徴化することが心理療法における変化の中核的プロセスだとした。この「からだ」で体験される感じを表す用語を1つ選べ。


① コンテーナー
② ドリームボディ
③ フェルトセンス
④ フォーカシング
⑤ センサリー・アウェアネス

 

解答


問19 ライフサイクルと心の健康の関わりについて、正しいものを1つ選べ。


① 人の心身の発達は、成人期でピークになると考えられている。
② 女性の更年期障害は閉経後に様々な身体症状や精神症状を来す病態である。
③ 青年期は、統合失調症うつ病、社交不安症などの精神疾患の発症が増える時期である。
④各ライフサイクルにおいて対応を要する問題は、疾患の種類にはよらず年齢によって決まる。
認知症は老年期に発症する病気であるため、成人期における認知機能の低下の原因としては別の疾患を考える。

 

解答


問20 我が国における児童虐待による死亡事例の近年の動向として、正しいものを1つ選べ。


① 死因となった虐待種別はネグレクトが最も多い。
② 虐待の加害者は実父が最も多い。
③ 心中による虐待死事例における加害の背景は、「経済的困窮」が最も多い。
④ 心中以外の虐待死事例での被害者は0歳児が最も多い。
⑤ 心中以外の虐待死事例での加害者は20歳未満が最も多い。

 

解答

心中以外の虐待死事例で最も多いのは0歳児である。

 

 

① 最も多いのは身体的虐待(42.3%)で、次に多いのがネグレクト(38.5%)

② 最も多いのは実母(48.1%)で、次に多いのが実夫(26.9%)である

③ 心中による虐待死事例における加害の動機で、最も多いのは経済的困窮(61.5%)で、次に多いのが夫婦間のトラブル(53.8%)であった。よって本選択肢を正解と考えることができる。ただし、H29年3月までが対象の第14次報告において経済的困窮は「最も多い」動機ではなかった(7.1%)。よって、問題文中の「近年の傾向」をどのように解釈するかによって、本選択肢は正解にも不正解にも成り得るため、採点対象外になったと推察される

⑤ 加害者が実母である場合、最も多い年齢は20歳未満(28.6%)であるが、実父である場合「20歳〜24歳」が最も多かった(27.8%)。よって、加者は20歳未満が最も多いとは限らないため不適切。

 

「選択肢が不明確であるため」との理由で、採点対象外の問題。

 

以下のデータを参考に解説

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000190801_00003.html

 

 

問題(21〜30)

 

 

問21 マルトリートメントについて、正しいものを1つ選べ。


① マルトリートメントは認知発達に影響しない。
② 貧困はマルトリートメントのリスク要因にならない。
③ マルトリートメントを受けた子どもは共感声が。高い
④ マルトリートメントを受けた子どもは警戒心が乏しい。
⑤ マルトリートメントを受けることは、将来身体的健康を損なうリスクとなる。

 

 

解答


問22 DSM-5の心的外傷後ストレス障害PTSD〉について、正しいものを1つ選べ。


児童虐待との関連は認められない。
② 症状が1か月以上続いている必要がる。
③ 診断の必須項目として抑うつ症状がある。
④ 眼球運動による脱感作と再処理法〈EMDR〉の治療効果はない。
⑤ 心的外傷の原因となる出来事は文化的背景によって異なることはない。

 

 

解答


① DVへの考慮など、児童虐待との関連が考慮されている。出来事基準にも「児童虐待の詳細に繰り返し曝露される警官」が記されている。
抑うつPTSDとの併発がよく見られるが、PTSD由来ではない場合が一般的である。
EMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing)は脳機能に基づく説明とともに治療効果が認められてる治療法である
⑤ 殺生や輸血に対する個人-文化間における価値観の違いがPTSDの原因となる場合もある


問23 日本語を母語としない成人の知能検査として、最も適切なものを1つ選べ。ただし、検査内容の説明程度は日本語で理解できるものとする。


① PARS-TR
② WISC-Ⅳ
③ ベンダー・ゲシュタルト検査
ウィスコンシンカード分類検査
⑤ コース立方体組み合わせテスト

 

 

解答


① 対象者が成人ではなく、幼児〜児童を想定する検査である。また、知能ではなくASDについて捉えるための検査である。
② 対象者が成人ではなく、児童を想定する知能検査である。
③ 対象者が成人ではなく、児童を想定するゲシュタルト機能の検査である。
④ 知能ではなく、実行機能を捉えるための検査である。


問24 2017年に文部科学省が実施した「児童生徒の問題行動・不登校生徒指導上の諸課題に関する調査」における暴力行為に当てはまるものとして、適切なものを1つ選べ。


① 中学生が親を殴った。
② 学区内の公園で、中学生が故意に遊具を壊した。
③ 高校生が後輩の中学生に対し、金品を持ってくるように命令した。
④ 小学生がバットの素振りをしていたところ、通りかかった教師に当たった。
⑤ 中学校内で、同じクラスの生徒同士が殴り合いになったが、双方に怪我はなかった。

 

解答

 


問25 1960年代のR.Rosenthalの実験で、ある検査の結果、学業成績が大きく向上すると予測される児童の氏名が教師に伝えられていた。実際には、児童の氏名は無作為に選ばれていた。8か月後、選ばれた児童の学業成績が実際に向上していた。


① ハロー効果
プラセボ効果
ホーソン効果
ピグマリオン効果
⑤ アンダーマイニング効果

 

解答

教師の期待を受けることで、生徒の学業成績が向上すると捉える現象。教師期待効果とも呼ばれる。


① ある特定の特徴を高く評価した際、他の特徴に対する評価が歪められる現象。
② 薬と信じ込ませた上にて偽薬を処方した際、偽薬にも関わらず症状の改善が見られる現象。
③ 他者により信頼されているとの自覚により、生産性や検査結果が変容する現象。
⑤内発的に動機付けされている行為に対して外発的な報酬が与えられることで、動機付けが低下する現象。


問26 いじめの重大事態への対応について、最も適切なものを1つ選べ。


① 被害児童生徒・保護者が調査を望まない場合であっても、調査を行う。
② 重大事態の調査を行った場合は、調査を実施したことや調査結果を社会に公表する。
③ 「疑い」が生じた段階ではなく、事実関係が確定した段階で重大事態としての対応を開始する。
④ 児童等の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認められるときに限り、重大事態として対応する。
⑤ 保護者から、いじめという表現ではなく人間関係で心身に変調を来したという訴えがあった場合は、安易に重大事態として対応しない。

 

 

解答

【暴力行為】の定義(文部科学省, 2019)
「自校の児童生徒が,故意に有形力(目に見える物理的な力)を加える行為」

※「平成30年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」より

 

 

問27 形成的評価について、最も適切なものを1つ選べ。


① 一定の教育活動が終了した際に、その効果を把握し判断するために行う評価
② 個人の学力に関する特定の側面をそれ以外の側面と比較して把握し判断するために行う評価
③ 過去と現在の成績を比較して、どの程度学力が形成されたかについて把握し判断するために行う評価
④ 指導前に、学習の前提となるレディネスが形成されているかを把握し、指導計画に活用するために行う評価
⑤ 指導の過程で学習の進捗状況や成果を把握し判断して、その情報をその後の指導計画に活用するために行う評価

 

解答


問28 DSM-5の反社会性パーソナリティ障害の診断基準として、正しいものを1つ選べ。


① 10歳以前に発症した素行症の証拠がある。
② 他人の権利を無視し侵害する広範な様式で、14歳以降に起こっている。
③ 反社会的行為が起こるのは、統合失調症双極性障害の経過中ではない。
④ 他人の権利を無視し侵害する広範な様式には、「自殺のそぶり、脅し」が含まれる。
⑤ 他人の権利を無視し侵害する広範な様式には、「衝動性、または将来の計画を立てられないこと」が含まれる。

 

解答


問29 ある人物の起こした1件の大きな事故の背後には、同一人物による軽度、重度の同様の事故が29件発生しており、さらにその背後には、事故にはならなかったが危ない状況が300件あることを示した事故発生モデルは何か、正しいものを1つ選べ。


① インシデント
② 危険予知モデル
③ スイスチーズモデル
④ スノーボールモデル
ハインリッヒの法則

 

解答

 

問30 緊張病に特徴的な症状として、正しいものを1つ選べ。

① 昏迷
② 途絶
③ 観念奔逸
④ 情動麻痺
⑤ カタプレキシー

 

解答

 

問題(31〜40)

 

問31 オピオイドの副作用として頻度が高いものを1つ選べ。


① 下痢
② 疼痛
③ 流涎
④ せん妄
錐体外路症状

 

 

 

解答


問32 我が国の保険診療の制度について、正しいものを1つ選べ。


後期高齢者医療制度の対象は80歳以上である。
② 被保険者は保険医療機関に一部負担金を支払う。
③ 審査支払機関は企業・事業所に負担金を請求する。
④ 診療報酬は保険者から保険医療機関に直接支払われる。
保険薬局は処方箋を交付した保険医療機関に薬剤費を請求する。

 

 

解答

 

問33 ストレスチェック制度について、正しいものを1つ選べ。

① 事業者は、ストレスチェックの実施者を兼ねることができる。
② 事業者は、面接指導の結果を記録しておかなければならない。
③ 事業者は、労働者の同意がなくても、その検査の結果を把握することができる。
④ 医師による面接指導を実施するにあたり、情報通信機器を用いて行うことは認められていない。
⑤ 事業者は、一定程度以上の心理的な負担が認められる全ての労働者に対し医師による面接指導を行わなけらばならない。

 

 

解答


問34 学校における自殺予防教育について、最も適切なものを1つ選べ。

① プログラムは地域で共通のものを使用する。
② 学級づくりのできるだけ早い段階に実施する。
③ 目標は早期の問題認識及び援助希求的態度の育成である。
④ いのちは大切なものであるという正しい価値観を提供する。
⑤ 自殺のリスクを抱える児童生徒のプログラム参加は避ける。

 

解答

 

問35 公認心理師法について、誤っているものを1つ選べ。

① 秘密保持義務についての規定がある。
② 信用失墜行為に対しては罰則が規定されている。
③ 主務大臣が文部科学大臣及び厚生労働大臣である。
④ 国民の心の健康の保持増進に寄与することが目的である。
公認心理師は、心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し、その結果の分析を行う。

 

 

解答

 

問36 Alzheimer型認知症の患者に対して公認心理師が実施するものとして、不適切なものを1つ選べ。

① ADSA
② 回想法
③ COGNISTAT
④ ケアプラン原案の作成
認知症ケアパスへの参加

 

 

解答

 

問37 メタ記憶的活動のうち、記憶モニタリング(メタ認知的モニタリング)の下位過程として、不適切なものを1つ選べ。

① 保持過程
② 確信度判断
③ 既知感判断
④ 学習容易性判断
⑤ ソースモニタリング判断

 

 

解答

 

問38 半構造化面接について、不適切なものを1つ選べ。

 

① 質問紙型の面接ともいわれる。
② 質問を追加することができる。
③ 面接の前に質問項目を用意する。
④ 構造化の程度による面接区分の一種である。
⑤対象者の反応に応じ、質問の順番を変更する。

 

 

解答

質問項目内容を予め確定する質問紙型の面接(構造化面接)とは異なる。半構造化面接では、あらかじめ質問項目を用意するものの、面接の中にて状況や回答内容に応じて追加の質問を行う。

 

問39 学校生活での悩みを持つ思春期のクライエントとの面接に関して、保護者への情報提供に関係する対応として、不適切なものを1つ選べ。

 

① 事前に、秘密や記録の扱いについて関係者として合意しておく。
② 保護者から情報提供の依頼があったことをクライエントに知らせ、話し合う。
③ クライエントの意向にかかわらず、秘密保持義務を遵守するために、保護者からの依頼を断る。
④ 相談面接において、特に思春期という時期に秘密が守られることの重要性について、保護者に説明する。
⑤ 保護者に情報提供することで、保護者からの支援を受けられる可能性があるとクライエントに説明する。

 

解答

 

問40 育児休業、介護休業等育児又は家族会議を行う労働者の福祉に関する法律について、誤っているものを1つ選べ。

① 配偶者が専業主婦(主夫)の場合は育児休業を取得できない。
② 3歳に満たない子を養育する従業員について、労働者が希望すれば短時間勤務制度を利用できる。
③ 従業員からの申出により、子が1歳に達するまでの間、申し出た期間、育児休業を取得できる。
④ 夫婦で取得するなど、一定の要件を満たした場合、子が1歳2か月になるまで育児休業を取得できる。
⑤ 3歳に満たない子を養育する従業員から申出があった場合、原則として所定外労働をさせることはできない。

 

解答

 

問題(41〜50)

 

問41 右利きの者が右中大脳動脈領域の脳梗塞を起こした場合に、通常はみられないものを1つ選べ。


失語症
② 左片麻痺
③ 全般性注意障害
④ 左半身感覚障害
⑤ 左半側空間無視

 

解答

 

問42 児童相談所の業務内容として、誤っているものを1つ選べ。

① 親権者の同意を得て特別養子縁組を成立させる。
② 必要に応じて家庭から子どもを離して一時保護をする。
③ 親権者の同意を得て児童福祉施設に子どもを入所させる。
④ 子どもに関する専門性を要する相談を受理し、援助を行う。
⑤ 市区町村における児童家庭相談への対応について必要な援助を行う。

 

解答

 

問43 教育基本法第2条に規定される教育の目標として、誤っているものを1つ選べ。


① 勤労を重んずる態度を養う。
② 自主及び自律の精神を養う。
③ 豊かな情操と道徳心を養う。
④ 個性に応じて進路を選択する能力を養う。
⑤ 他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う。

 

解答

 

問44 スクールカウンセラー に求められる役割として、最も適切なものを1つ選べ。

① チーム学校の統括
② 児童生徒への学習指導
③ 教職員へのスーパービジョン
心理的問題などへの予防的対応

 

 

解答

 

問45 SOAP形式の診療録の記載内容について、正しいものを1つ選べ。

① Sに神経学的所見を記載する。
② Oに患者が話したことを記載する。
③ Aに検査データを記載する。
④ Pに今後のマネージメントの計画を記載する。

 

 

解答

 

問46「就労継続支援B型」について、正しいものを1つ選べ。

① 50歳未満であれば対象とする。
② 一般就労のために必要な訓練が行われる。
③ 障害基礎年金を受給している者は対象とならない。
④ 障害者のうち、雇用契約に基づく就労が可能な者が対象となる。

 

 

解答

 

問47 アレキシサイミア傾向の高い心身症患者の特徴について、正しいものを1つ選べ。

① 身体症状より気分の変化を訴える。
② ストレスを自覚しにくいことが多い。
③ 身体症状を言葉で表現することが難しい。
④ 空想や象徴的な内容の夢を語ることが多い。

 

解答

 

問48 心理面接における沈黙について、誤っているものを1つ選べ。

① 沈黙の受け取り方は文化によって多様である。
② 沈黙はクライエント自身の内的探索を阻害する。
③ 沈黙はクライエントの不快さを増大させることがある。
④ 沈黙によってクライエントに共感を伝えることもできる。

 

解答

 

問49 心理的支援を要する者へ多職種チームで対応する際に、公認心理師が留意すべき点として、不適切なものを1つ選べ。

① 要支援者もチームの一員とみなす。
② 要支援者の主治医の指示を確認する。
③ 多重関係に留意しながら関連分野の関係者と連絡を取り合う。
④ チームに情報を共有するときには、心理学の専門用語を多く用いる。

 

解答

 

問50 公認心理師法について、正しいものを2つ選べ。

公認心理師の登録を一旦取り消されると、再度登録を受けることはできない。
公認心理師は、心理に関する支援を要する者から相談の求めがあった場合にこれを拒んではならない。
公認心理師は、その業務を行ったときは、遅滞なくその業務に関する事項を診療録に記載しなければならない。
公認心理師は、心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない。
公認心理師は、公認心理師法に規定する公認心理師が業として行う行為に関する知識及び技能の向上に努めなければならない。

 

解答

④、⑤

 

問題(51〜60)

 

 

問51 緩和ケアにおける家族との関わりについて、正しいものを2つ選べ。


グリーフケアは家族には行わない。
リビングウィルの表明には家族の承諾が必要である。
③ 患者の死後、遺族へは励ましの言葉がけが最も有効である。
④ アドバンス・ケア・プランニングに家族も参加することが望ましい。
⑤ レスパイトは家族の看護疲れを緩和するために患者が入院することである。

 

解答

④、⑤

 

問52 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律について、正しいものを2つ選べ。

① 適切な配慮を行うためには医師の意見書が必要である。
② 行政機関は合理的な配慮をするように努めなければならない。
③ 対象者の性別、年齢及び障害の状態に応じた配慮が行われる。
④ 対象となる障害には身体障害、知的障害、精神障害及び発達障害が含まれる。
⑤ 事業者は、差別解消の配慮は負担の軽重にかかわらず必要があれば行わなければならない。

 

解答

③、④

 

問53 生活習慣病やその対応について、正しいものを2つ選べ。

心理的支援は、準備期以降の行動変容ステージで行われる。
② 腹囲に反映される内臓脂肪型肥満が大きな危険因子になる。
③ 問題のある生活習慣のリスクを強調することにより、必要な行動変容が進む。
④ メタボリック症候群の段階で行動変容を進めることが、予後の改善のために重要である。
⑤ ライフスタイルの問題によって引き起こされる

 

解答

②、④

 

問54 二次的外傷性ストレス[Secondary Traumatic Stress〈STS〉]による反応について、正しいものを2つ選べ。

① 幼児期のトラウマ体験を原因とする。
② フラッシュバックを呈することがある。
③ 被害者の支援活動をしている人に生じる。
④ 回復には年単位の時間を要することが多い。
⑤ 不安発作の反復を恐れ、社会的活動が制限される。

 

解答

②、③

 

問55 虞犯について、正しいものを2つ選べ。


虞犯少年とは14歳以上の者をいう。
虞犯少年は少年院送致の処分を受けることがある。
③ 虞犯という概念は少年に限らず、成人にも適用される。
虞犯少年とは、将来罪を犯すおそれのある少年のことをいう。
虞犯少年児童相談所における措置は受けるが、家庭裁判所には送致されない。

 

解答

②、④

 

問56 女性の更年期障害について、正しいものを2つ選べ。

エストロゲンの分泌が増加する。
② ゴナドトロビンの分泌が増加する。
③ 顔面紅潮や発汗は府民の原因となる。
④ ホルモン療法は抑うつに効果がない。
⑤ 欧米人に比べて日本人では肩こりや腰痛の頻度が低い。

 

解答

②、③

 

問57 うつ病にみられることが多い症状として、適切なものを2つ選べ。

① 心気妄想
② 迫害妄想
③ 貧困妄想
④ 妄想気分
⑤ 世界没落体験

 

解答

①、③

 

問58 公認心理師を養成するための実習について、正しいものを2つ選べ。

公認心理師に求められる倫理や態度を学ぶ良い機会である。
② 実習生の評価には多岐選択肢の客観的な試験による評価が適している。
③ 実習に先立って目標を明示し、実習指導者と実習生が共有することが重要である。
④ 実習生は、公認心理師の資格を持っていないため、クライエントの面接を行うべきではない。
⑤ 実習生がクライエントに直接関わらず見学のみの場合は、その同意をクライエントに求める必要はない。

 

解答

①、③

 

問59 2歳の女児A。母親が専業主婦であり、保育所には通所していない。母子関係は良好で安定しており、特にこれまで母親と父親のいずれからも身体的虐待などの不適切な養育を受けたことはない。しかし、最近、母親に対する父親の暴力が頻繁に生じるようになり、また、3歳の兄Bがささいなことで父親から激しい身体的虐待を受けるようになった。今後、Aに生じてくることが想定される心理的反応や親子関係について、最も適切なものを1つ選べ。

① Bと助け合う行動が増える。
② 母子関係はその後も良好であり続ける。
③ 父親に対して次第に怒りなどの敵対的な感情を表出するようになる。
④ 頻繁に泣いたりぐずったりするなどの情緒面での動揺が激しくなる。
⑤ 問題行動が生じる可能性はあるが、Bに比べれば、対応の必要性は低い。

 

解答

 

問60 21歳の女性A、会社員。伝えたいことを言葉で表現することが苦手で、不安が高まるとますますコミュニケーションが困難となる。職場では、苦手な電話対応を担当業務から除き、作業の指示にあたってもメモを活用するなど、十分な配慮を受けており、職場の居心地は良く、仕事にもやりがいを感じている。他方、自宅から職場が遠く、また自立したいという希望もあるが、親元を離れて一人暮らしを始めることに不安を感じている。Aはその相談のため会社が契約する心理相談室に来室した。心理相談室の公認心理師がAの支援をするにあたり、Aに実施するテストバッテリーに含める心理検査として、最も適切なものを1つ選べ。

① CBCL
② Conners 3
③ IES-R
④ Vineland-Ⅱ
⑤ VRT

 

解答

 

 

問題(61〜70)

 

問61 2歳2ヶ月の男児A。Aの保護者は、Aの言葉の遅れと、視線の合いにくさが気になり、市の相談室に来室した。現時点では、特に家庭での対応に困ることはないが、同年代の他の子どもと比べると、Aの発達が遅れているのではないかと心配している。また、どこに行っても母親から離れようとしないことも、気にかかるという。Aの保護者からの情報とAの行動観察に加え、公認心理師である相談員がAに実施するテストバッテリーに含める心理検査として、最も適切なものを1つ選べ。


① WPPSI-Ⅲ
② CAARS日本語版
③ 新版K式発達検査
④ 日本語版KABC-Ⅱ
⑤ S-M社会生活能力検査

 

解答

 

問62 31歳の女性A。身体疾患により一時危篤となったが、その後回復した。主治医は、再発の危険性はないと説明したが、Aはまた同じ状態になって死ぬのではないかという不安を訴え、ベッドから離れない。病棟スタッフからはリハビリテーションを始めるよう勧められたが、かえって不安が強くなり、ふさぎ込む様子がみえたため、主治医が院内の公認心理師に面接を依頼した。公認心理師がまず行う対応として、最も適切なものを1つ選べ。

① 心理教育として死生学について情報提供を行う。
② 不安を緩和するためのリラクゼーションを行う。
③ 再発や危篤の可能性が少ないことを引き続き説得する。面接の最初に「あなたの不安はよく理解できる」と言う。
④ 面接の最初に「あなたの不安はよく理解できる」と言う。
⑤ 死の恐怖とそれを共有されない孤独感を話してもらい、聴く姿勢に徹する。

 

解答

 

問63 32歳の女性。民間のカウンセリングセンターに電話で申し込んだ上で、来所した。申込時の相談内容には「夫婦の関係で困っている」と記載されている。インテーク面接を担当する公認心理師が自己紹介や機関の説明をした上で、具体的に相談内容を聞き始める際の発言として、最も適切なものを1つ選べ。

① 今日は、どういうご相談でしょうか。
② どうして、ご夫婦の関係が問題なのですか。
③ ご夫婦の関係についてのご相談ということですが、なぜここに相談を申し込まれたのですか。
④ お電話ではご夫婦の関係で困っていらっしゃると伺いましたが、ご結婚はいつなさったのですか。
⑤ お電話ではご夫婦の関係で困っていらっしゃるとのことでしたが、もう少しご事情をお話しいただけますか。

 

解答


夫婦関係に、なぜ、どのような経緯で、どのような問題が生じているのかを理解するために、事情を詳しく聞くことが望ましい。

 

 

問64 75歳の男性A。総合病院の内科で高血圧症の治療を受けている以外は身体疾患はない。起床時間は日によって異なる。日中はテレビを見るなどして過ごし、ほとんど外出しない。午後6時頃に夕食をとり、午後8時には床に就く生活であるが、床に就いてもなかなか眠れないため、同じ病院の精神科外来を受診した。診察時に実施した改訂長谷川式簡易知能評価スケール〈HDS-R〉は27点であった。診察した医師は薬物療法を保留し、院内の公認心理師心理的支援を指示した。Aに対する助言として、最も適切なものを1つ選べ。

① 寝酒は寝付きに有効かもしれません。
② 眠くなるまで布団に入らないようにしましょう。
③ 1時間後程度の昼寝で睡眠不足を補ってください。
④ 健康のために、少なくとも8時間の睡眠が必要です。
⑤ 午前中に1時間くらいのジョギングをしてみましょう。

 

解答

 

問65 26歳の男性A。Aの両親がひきこもり地域支援センターに相談のため来所した。Aは3年前に大学を卒業したが、就職活動を途中で中断し就職はしていない。1年前まではたまにアルバイトに出かけていたが、それ以降は全く外出していない。インターネットを介して知人と交流しているが、長時間の使用はない。独語や空笑は観察されず、会話や行動にも不自然さはないという。Aは医療機関への受診を拒絶している。両親への対応として、最も適切なものを1つ選べ。

① 家族教室への参加を勧める。
② インターネットの解約を助言する。
地域包括支援センターを紹介する。
精神保健福祉法に基づく移送制度の利用を助言する。
精神障害者相談支援事業所の利用について情報を提供する。

 

解答

 

問66 4歳の女児A。Aは2週間前に豪雨による水害で被災し、避難所で寝泊まりするようになった。避難所では母親のそばを片時も離れなかった。10日前に自宅に戻ったが、自宅でもAは母親について回り、以前していた指しゃぶりを再びするようになった。夜静まると戸外の音に敏感になり、「雨、たくさん降ったね。川からゴーって音したね」と同じ話を繰り返した。被災から2週間がたつがAは保育園にもまだ行けないため、母親は保育園を巡回している公認心理師に、対応の仕方を尋ねてきた。公認心理師の助言として、適切なものを1つ選べ。


① 通園させるように強く促す。
② 母子が少しずつ離れる練習をする。
③ 指しゃぶりをやめさせるようにする。
④ 災害時の様子を話し始めたら、話題を変える。
⑤ 災害に関するニュースなどの映像を見せないようにする。

 

解答


問67 5歳の男児A。落ち着きがないことから、両親が児童相談所に来所した。Aは乳幼児期から母親と視線を合わせ、後追いもあり、始歩1歳0ヶ月、始語1歳3ヶ月で、乳幼児健康診査で問題を指摘されたことがなかった。ただし、よく迷子になり、気が散りやすく、かんしゃくを起こすことが多く、何かあると母親をすぐに叱りつけてしまう。幼稚園でも、勝手に部屋から出て行ったり、きちんと並んで待てなかったりするなど集団行動ができない。この事例に対して児童相談所公認心理師がまず行うべき対応として、最も適切なものを1つ選べ。


① 一時保護をする。
② 薬の服用を勧める。
③ しつけの方法を指導する。
療育手帳の申請を勧める。
⑤ 発達検査を含むアセスメントを行う。

 

解答

 

問68 9際の男児A、小学3年生。同じクラスのBとCはいつも一緒に下校していたが、1週間前からBとCは下校中にAをおいて走って帰ったり、3人分のランドセルをAに持たせたりしていた。そのため、Aがこのようなことを嫌がり、「学校に行きたくない」と言っていると、Aの保護者から校内の公認心理師に相談があった。Aの保護者に許可を得た上で、公認心理師が担任教師に行う助言として、最も適切なものを1つ選べ。

① Aを他の児童と帰らせるように助言する。
② BとCの謝罪をもって解決とするように助言する。
③ Aにいじめられた理由を考えさせるように助言する。
④ 当事者の家庭での解決を求めるように助言する。
⑤ 事実を確認し、学校のいじめの対策組織に報告するように助言する。

 

解答

 

問69 17歳の男子A、高校2年生。Aは、無遅刻無欠席で、いつもきちんとした身なりをしており真面目と評されていた。ところが、先日、クラスメイトの女子Bの自宅を突然訪ね、「デートに誘っても、いつも『今日は用事があるから、今度またね』と言っているけれど、その今度はいつなんだ」と、Bに対して激昂して怒鳴りつけた。この経緯を知ったAの両親がAの心理を理解したいとAを連れて心理相談室を訪ねてきた。Aの心理特性について見立てるためのテストバッテリーに加えるものとして、最も適切なものを1つ選べ。


① AQ-J
② MPI
③ SDS
④ STAI
⑤ TEG

 

解答


Bとの会話からコミュニケーションの困難さが、無遅刻無欠席・きちんとした身なりなどからこだわりの強さが感じれるため、Aは自閉スペクトラム症(以下ASD)が疑われる。ASDのスクリーニングとして用いられるAQ-J(自閉スペクトラム指数日本語版)を用いることが適切と考えられる。

問70 28歳の男性A。Aは1か月前に幻覚妄想状態を発症し、1週間前に精神科病院を受診した。統合失調症と診断され、抗精神病薬の投与が開始された。本日の早朝、家族の呼びかけに反応がなく、無動であったため、精神科病院に救急車で搬送された。意識障害、40℃台の高熱、発汗、頻脈、血圧上昇、四肢の筋強剛及び振戦を認める。頭部CT検査と髄液検査に異常はなく、血液検査では、白血球数の増加、炎症マーカーの亢進及びクレアチンキナーゼ〈CK〉の著名な上昇を認める。尿は暗赤褐色である。Aの病態について、適切なものを1つ選べ。

熱中症
悪性症候群
③ 急性ジストニア
セロトニン症候群
⑤ 単純ヘルペス脳炎

 

解答

 

問題(71〜80)

 

問71 79歳の男性A。3人の子どもが独立した後、Aは妻と二人暮らしだったが、1年前にその妻に先立たれた。妻の死後しばらくは、なぜ丈夫だった妻が自分よりも早く死んだのかという思いが強く、怒りのような感情を覚えることが多かったが、最近はむしろ抑うつ感情が目立つようになってきている。近くに住む娘に、20歳から30歳代だった頃の話を突然し始めたり、その一方で「自分のこれまでの人生は無駄だった、もう生きていてもしょうがない」というような発言が増えてきたりしている。また、本人は自覚していないが、既にやり終えたことを忘れてしまうことも少しずつ生じてきている。Aの心理状態の説明として、不適切なものを1つ選べ。


① 絶望
② 認知機能の低下
③ レミニセンスバンプ
④ 補償を伴う選択的最適化
⑤ 妻の死の受容過程の初期段階

 

解答


問72 14歳の女子A、中学2年生。Aは母子家庭で育ったが、小学校6年生のときに実母が再婚し、現在は継父を含めた3人家族である。ある日、Aの顔色が悪いため、友人がAを保健室に連れて行った。養護教諭がAから話を聞いたところ、Aは「あの人(継父)が夜中に部屋に入ってきて身体を触り、抱きついてくるから、家に帰りたくない」と語った。同時に「他の先生や親には絶対に言わないでほしい」と訴えた。養護教諭は重大な問題であるとAを諭し、教頭と校長に伝え、学校から児童相談所に通告をした。すぐに児童福祉司が学校でAと面談し、虐待の可能性が強いと判断し、Aを一時保護した。現時点での児童相談所の対応として、適切でないものを1つ選べ。


① Aの了解を得て、産婦人科医の診察を受けてもらう。
児童福祉司が、継父の性的虐待を処罰するために告訴することを勧める。
③ 児童心理司による面接や一時保護所での行動観察を通して、被害の影響について調査、評価を行う。
④ 司法面接で用いられる面接技法のトレーニングを受けた職員が被害状況を確認するための面接を行う。
児童福祉司が両親に対して、一時保護の理由、これからの見通し、保護者に不服審査請求の権利があることなどについて説明する。

 

解答


問73 8歳の男児A、小学2年生。入学当初から落ち着きがなく、授業中に立ち歩く、ちょっとしたことで怒りだすなどの行動があった。2年生にナルトこのようなことが多くなり、教室から飛び出し、それを止めようとした担任教師に向かって物を投げるなどの行動が出てきた。Aの行動を理解するためのスクールカウンセラーの初期対応として、不適切なものを1つ選べ。


① Aの作文や絵を見る。
② Aの知能検査を実施する。
③ 1年次の担任教師からAのことを聞く。
④ 担任教師や友人のAへの関わりを観察する。
⑤ Aの家庭での様子を聞くために、保護者との面接を担任教師に提案する。

 

解答

 

問74 35歳の男性A、営業職。時間外・休日労働が社内規定の月60時間を超え、疲労感があるとのことで、上司は公認心理師にAとの面接を依頼した。最近3か月の時間外・休日労働の平均は64時間であった。疲労蓄積度自己診断チェックリストでは、中等度の蓄積が認められた。この1か月、全身倦怠感が強く、布団から出るのもおっくうになった。朝起きたときに十分に休めた感じがなく、営業先に向かう運転中にたまに眠気を感じることがあるという。公認心理師の対応として、不適切なものを1つ選べ。
生活習慣の把握を行う。


うつ病などの可能性の評価を行う。
② Aに運転業務を止めるように指示する。
③ Aの医学的評価を求めるように事業主に助言する。
④ 仕事の負担度、仕事のコントロール度及び職場の支援度を把握する。

 

解答

 

問75 23歳の男性A、大学4年生。Aが学生相談室に来室した。昨年度末で卒業の予定であったが、必修科目の単位が取得できず留年した。その必修科目については1年次から何度も履修を繰り返し、単位取得に向けて最大限の努力を続けてきたが、結果は全て不合格であった。今年度からは、留年した学生のための特別な学習指導を新たに受けられるようになった。それにもかかわらず、努力をしても無駄だと感じて意欲を喪失し、欠席が続いている。現在のAについての説明として、最も適切なものを1つ選べ。

自尊感情が過度に低い。
② テスト不安が過度に高い。
③ 学習性無力感に陥っている。
ソーシャルスキルが不十分である。

 

解答

 

問76 58歳の女性A。1年前に会社の健康診断で軽度の肥満と高血糖を指摘されたが、そのままにしていた。最近、家族に促されて総合病院の糖尿病内科を受診したが、自ら治療に取り組んでいくことに前向きになれない様子であった。そのため、多職種からなる治療チームで対応を検討することになり、そのメンバーである公認心理師にAに対する心理的支援が依頼された。Aに対する心理的支援を様々な職種と連携しながら進める上で、適切なものを2つ選べ


① 心理面接でAから得た情報は、他職種から得た情報よりも常に重要である。
② 治療初期の心理的支援の主な目的は、服薬アドヒアランスを高めることである。
③ 生物社会モデルに基づき、Aの心理面だけでなく身体面や社会面も理解する。
④ Aのセルフモニタリングから得られた情報を他職種と共有しながら、食事や運動の行動変容を進める。
⑤ 医師、看護師、管理栄養士など多くの職種の専門性を活かすために他職種の行なっていることに意見をしないようにする。

 

解答

③、④

 

問77 12歳の女児A。祖父Bと散歩中に自動車にはねられた。Bは全身を打撲し、救命救急センターの集中治療室で治療を受けているが、意識障害が持続している。Aは下肢骨折により整形外科病棟に入院した。入院後、Aは夜間あまり眠れず、夜驚がある。日中は、ぼんやりとした状態がみられたり、急に苛立ち、理由もなくかんしゃくを起こしたりする。両親が自宅から持ってきたAの好きなぬいぐるみを叩いたり、壁に打ち付けたりする。Aの行動の説明として、適切なものを2つ選べ。

① 素行障害
解離性障害
③ 反応生アタッチメント障害
④ トラウマティック・ボンティング
⑤ ポストトラウマティック・プレイ

 

解答

②、⑤

 

問78 生物心理社会モデルについて、適切なものを1つ選べ。

① スプリチュアルを最も重視するモデルである。
② クライエントを包括的に理解する上で有用なモデルである。
③ 医療技術の高度化を促進するために考案されたモデルである。
④ 生物生態学的モデルへの批判を背景に生まれたモデルである。
⑤ クライエントの健康や疾病に責任を持つのは医療従事者とみなすモデルである。

 

解答

 

問79 基本感情のうちの怒りについて、適切なものを1つ選べ。

① 敵意帰属バイアスは、怒りの喚起を抑制する。
② パラノイド認知の性格傾向のある人は怒りを生じにくい。
③ 進化論の観点からは、怒りは自然淘汰上の有利さをもたらす。
④ 怒りの表現に対する認知については、異文化間での共通性はない。
⑤ タイプCパーソナリティの人は怒りを含むネガティブ感情を表出しやすい。

 

解答

 

問80 1要因分散分析の帰無仮説として、正しいものを1つ選べ。

① 全ての水準の母平均は等しい。
② 全ての水準間の母分散は等しい。
③ 全ての水準の母平均は等しくない。
④ 少なくとも1組の水準間の母平均は等しい。
⑤ 少なくとも1組の水準間の母平均は等しくない。

 

解答

 

 

問題(81〜90)

 

問81 運動視に関連した現象として、正しいものを1つ選べ。


① McGurk効果
② マッハバンド
③ 変化の見落とし
④ McCollough効果
⑤ フラッシュラグ効果

 

解答

 

問82 動物を対象とした研究において、うつ状態に関連する現象として、最も適切なものを1つ選べ。

① 負の強化
② 学習性無力感
② 嫌悪条件付け
③ 受動的回避学習
④ 代理的条件づけ

 

解答

 

問83 視床下部ー下垂体の解剖と生理について、正しいものを1つ選べ。

視床下部ニューロンの一部は下垂体前葉に軸索を送る。
視床下部は下垂体後葉ホルモンの分泌を制御するホルモンを産生する。
視床下部で産生されたホルモンは下垂体門脈によって下垂体に運搬される。
視床下部から分泌されるソマトスタチンは下垂体からの成長ホルモンの分泌を促進する。
⑤ 血液中の副腎皮質刺激ホルモンの濃度が上昇すると、視床下部に対する負のフィードバックが低下する。

 

解答

 

問84 脳損傷後に記憶障害を呈する者に対して、スケジュール管理のためのメモリーノートの使用を勧めることがある。これに該当するリハビリテーション手法として、正しいものを1つ選べ。


① 環境調整
② 反復訓練
③ 外的代償法
④ 内的記憶戦略法
⑤ 領域特異的知識の学習

 

解答

 

問85 R.L,Selmanによる役割取得(社会的視点取得)の発達段階のうち、自他の視点の両方を考慮する第三者的視点をとれるようになる段階として、正しいものを1つ選べ。

① 相互役割取得の段階
② 主観的役割取得の段階
③ 自己中心的役割取得の段階
④ 自己内省的役割取得の段階
⑤ 象徴的相互作用の役割取得の段階

 

解答

 

問86 ディスレクシアに関する説明として、正しいものを1つ選べ。

① 限局生学習障害に含まれる。
② 読み書き不能の状態である。
③ 言語発達に問題はみられない。
④ 音読はできるが理解ができない。
⑤ 読みの速度は速いが不正確である。

 

解答

 

問87 知能検査におけるFlynn効果について、正しいものを1つ選べ。

① 中高年ではみられない。
② 平均IQが徐々に低下する現象である。
③ 欧米諸国では効果が認められていない。
④ ウェクスラー式知能検査のみで検出される。
流動性知能は結晶星知能より、この効果の影響を強く受ける。

 

解答

 

問88 乳児院に一時保護された1歳半の幼児の認知・言語機能を評価する心理検査として、最も適切なものを1つ選べ。

① WPPSI-Ⅲ
② 日本語版KABC-Ⅱ
③ 田中ビネー知能検査Ⅴ
④ ベンダー・ゲシュタルト検査
⑤ 遠城寺式乳幼児分析的発達検査

 

解答

 

問89 認知症の高齢者への回想法について、正しいものを1つ選べ。

① 行動の変容を目標とする。
② 個人面接では実施しない。
③ 昔の物品を手掛かりにする。
④ 一定の間隔をあけて繰り返す。
⑤ 認知に焦点を当てたアプローチである。

 

解答

 

問90 精神障害回復者社会復帰訓練事業におけるデイケアでの利用者ミーティングの運営について、最も適切なものを1つ選べ。

① 原則として挙手により発言者を募る。
② 決められた全時間の参加を義務づける。
③ 利用者同士の関わりは最小限度にする。
④ 司会担当者は利用者の発言を止めてはならない。
⑤ 会話だけでなくホワイトボードや紙に書いて伝達する。

 

解答

 

 

問題(91〜100)

 

問91 自閉スペクトラム症自閉症スペクトラム障害ASD〉について正しいものを1つ選べ。


① 男性よりも女性に多い。
② 知的障害を伴うことはない。
精神障害者保健福祉手帳の対象ではない。
④ 放課後デイサービスの給付対象ではない。
⑤ 感覚過敏はDSMー5の診断基準の中に含まれている。

 

解答

 

問92 解離性障害について、正しいものを1つ選べ。

① 自殺企図との関連は乏しい。
② 心的外傷との関連は乏しい。
③ 半数以上に交代性人格を伴う。
てんかんとの鑑別が必要である。
⑤ 治療の方針は失われた記憶を早期に回復させることである。

 

解答

 

問93 注意欠如多動症/注意欠如多動性障害〈AD/HD〉の二次障害について、正しいものを1つ選べ。

① 素行障害が出現しやすい。
気分障害の合併率は5%以下である。
③ ペアレント・トレーニングは効果がない。
精神分析心理療法は治療の第一選択である。
⑤ 養育環境は二次障害の発症や程度に影響しない。

 

解答

 

問94 適正処遇交互作用の説明として、正しいものを1つ選べ。

① 学習者の適性は遺伝と環境の相互作用によって形成される。
② 学習成果は教授法などの学習条件よりも学習者の敵性によって規定される。
③ 教授法などの学習条件と学習者の適性の組合せによって学習成果が異なる。
④ 困難な学習課題であるほど、学習成果は教授法などの学習条件よりも学習者の適性によって規定される。
⑤ 容易な学習課題であるほど、学習効果は教授法などの学習条件よりも学習者の適性によって規定される。

 

解答

 

問95 自殺予防に対する公認心理師の対応や職種として、最も適切なものを1つ選べ。

① 自殺をしようと計画する人は、死ぬことを決意している。
② 自殺の危機が緩和されるまで、心理の深層を扱うような心理療法を継続する。
公認心理師がクライエントと自殺について話をすると、自殺行動を引き起こすことになる。
④ 自殺が1つの選択肢であるという考えを一旦受容し、自殺が正しい判断ではないことを確認する。
⑤ クライエントが自殺について語るときは、注意を引きたいだけであるため、実際に自分自身を傷つけることはない。

 

解答

 

問96 学校における生徒指導に関する説明で、正しいもの1つ選べ。

① 教育相談の一環として行われる。
② 小学校に生徒指導主事を置かなければならない。
③ 問題や課題のある特定の子どもに対して行われる。
④ 学習指導要領には、生徒指導が位置づけられている。
⑤ 非行や暴力、反抗などの反社会的行動を修正をすることである。

 

解答

 

問97 大学における合理的配慮について、最も適切なものを1つ選べ。

① 合理的配慮の妥当性の検討には、医師の診断書が必須である。
② 合理的配慮の内容は、授業担当者の個人の判断に任されている。
③ 合理的配慮は学生の保護者又は保証人の申出によって検討される。
④ 合理的配慮の決定手続は学内規定に沿って組織的に行うべきである。
⑤ 意思決定が困難な学生への合理的配慮は、意思確認を行わず配慮する側の責任で行う。

解答

 

問98 非行の要因に関するT.Hirschiの社会的絆理論について、正しいものを1つ選べ。

① 個人に対する社会的絆が弱くなったときに非行が発生すると考える。
② 親による子どもの直接的統制は、社会的絆の重要な源泉の1つである。
③ 社会的絆理論の基本的な問いは、「なぜ人は逸脱行動をするのか」である。
④ 友人への愛着が強い少年が、より非行を起こしやすいと考えられている。
⑤ 社会的絆の1つであるコミットメントとは、既存の社会的枠組みに沿った価値や目標達成に関わる度合いを意味する。

 

解答

 

問99 E.H.Scheinが提唱した概念で、職務の遂行にあたって、何が得意なのか、何によって動機づけられるのか、及び仕事を進める上で何に価値を置いているのかについての自分自身の認識のパターンのことを何というか、正しいものを1つ選べ。

① キャリア・ラダー
② キャリア・アンカー
③ キャリア・プラトー
④ キャリア・アダプタビリティ
⑤ ライフ・キャリア・レインボー

 

解答

 

問100 ナルコレプシーについて、正しいものを1つ選べ。


① 入眠時に起こる幻覚が特徴である。
② 治療には中枢神経遮断薬が用いられる。
③ 脳脊髄液中のオレキシン濃度の上昇が特徴である。
④ 笑いや驚きによって誘発される睡眠麻痺が特徴である。
⑤ 耐え難い眠気による睡眠の持続は通常2時間から3時間である。

 

解答

 

問題(101〜110)

 

問101 妊娠・出産とうつ病の関連について、適切なものを1つ選べ。


産後うつ病は産後1週間以内に発症しやすい。
産後うつ病は比較的軽症であり、自殺の原因となることは少ない。
抗うつ薬を服用している女性が妊娠した場合、直ちに服薬を中止する。
エジンバラ産後うつ病質問票〈EPDS〉の得点が低いほどうつ病の可能性が高い。
⑤ 妊娠中のうつ病のスクリーニングにもエジンバラ産後うつ病質問票〈EPDS〉が用いられる。

 

解答

 

問102 学校での支援において医療機関との連携が必要な事例として、最も適切なものを1つ選べ。

① 小学3年生の男児。粗暴で級友とのトラブルが多い。父親からの虐待が疑われる。
② 小学校5年生の男児。忘れ物が多く、気が散りやすい。順番を待てずに他児を蹴るなど、トラブルが多い。
③ 中学1年生の女子。しばしば腹痛を訴え、保健室を訪れる。級友からの無視や嫌がらせがある。
④ 中学2年生の女子。不登校。インターネットで知り合った成人男性と性的関係が疑われる。
⑤ 中学3年生の男子。授業中の居眠り。夜遅くまで、高校生の友人とゲームセンターで遊んでいる。

 

解答

 

問103 成年後見制度について、正しいものを1つ選べ。

成年後見人であっても選挙権は制限されない。
医療保護入院は補助人の同意によって行うことができる。
成年後見人に選任される者は、弁護士又は司法書士に限られる。
④ 法定後見は簡易裁判所の審判により成年後見人等が選任される。
⑤ 保佐人は被保佐人が行った食料品の購入を取り消すことができる。

 

解答

 

問104 労働者の心の健康の保持増進のための指針について、正しいものを1つ選べ。

① 事業者は、職場のメンタルヘルスを実施しなければならない。
② 事業者は、事業場以外で労働者の私的な生活に配慮しなければならない。
③ 個人情報保護の観点から、人事労務管理とは異なる部署でのケアが望ましい。
④ 労働者の心の健康問題についてケアを行う場合は、客観的な測定方法に基づかなければならない。
⑤ 事業者は、メンタルヘルスケアを実施するにあたり、事業場の現状とその問題点を明確にし、基本的な計画を策定する必要がある。

 

解答

 

問105 小学5年生のある学級の校外学習において、児童が1名死亡し、複数の児童が怪我を負うという交通事故が起こった。事故後4日が経過した時点で、学級会で公認心理師が話をすることになった。公認心理師の行動として、最も適切なものを1つ選べ。

① 全員から今の心境や思いを話してもらい傾聴する。
② 全員が強いトラウマを受けていることを前提として話をする。
③ 悲しみや怒りが一定期間続くことは自然なことであると伝える。
④ 全員がこの悲しい出来事に対処できる力を持っていると伝える。
⑤ 軽傷で済んだ児童に、生きていて本当に良かったと言葉をかける。

 

解答

 

問106  自殺の予防の観点から、自殺のリスクが最も低い因子を1つ選べ。

精神障害
② 自殺企図歴
③ 中年期の女性
④ 社会的支援の欠如
⑤ 自殺手段への容易なアクセス

 

解答

 

問107 公認心理師の業務として、公認心理師法第2条に定められていないものを1つ選べ。

① 保健医療、福祉、教育等の関係者等との連携を保つ。
② 心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供を行う。
③ 心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し、その結果を分析する。
④ 心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導その他の援助を行う。
⑤ 心理に関する支援を要する者に対し、その心理に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行う。

解答

 

問108  共同注意行動の例として、誤っているものを1つ選べ。

① 指さし(pointing)
② クーイング(cooing)
③ 参照視(referential looking)
④ 相手に物を手渡す行動(giving)
⑤相手に物を見せる行動(showing)

 

解答

 

問109   A. Thomasと S. Chessらによって行われた「ニューヨーク縦断研 究」で見出された9つの気質に含まれないものを1つ選べ。

① 外向性
② 順応性
③ 活動水準
④ 接近・回避
⑤ 気の散りやすさ

 

解答

 

問110  J. Belskyのモデルにおいて、親の養育行動に直接影響するものと して、不適切なものを1つ選べ。

① 学歴
② 仕事
③ 夫婦関係
④ 子どもの特徴
⑤ 社会的交友・支援関係

 

解答

 

 

問題(111〜120)

 

 

問111  I. D. Yalomらの集団療法の治療要因について、誤っているものを1つ選べ。
他者を援助することを通して、自己評価を高める。


① 他のメンバーを観察することを通して、新たな行動を学習する。
② 集団との一体感を覚えることで、メンバー相互の援助能力を高める。
③ 現在と過去の経験についての強い感情を抑制することで、コントロール力を高める。
④ 他者も自分と同じような問題や悩みを持っていることを知り、自分だけが特異ではないことに気づく。

 

解答


 

問112  心理療法の有効性の研究について、誤っているものを1つ選べ。


① 介入期間が定められる。
② 介入マニュアルが必要とされる。
③ 単一の理論に基づく心理療法が用いられる。
④ クライエントが抱える多様な問題に焦点を当てる。
⑤ クライエントは無作為に介入群と対照群に割り付けられる。

 

解答

 

問113  更生保護の業務及び制度として、誤っているものを1つ選べ。

① 収容期間を満了して矯正施設を出所した人に対する緊急の保護制度
心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った人に対する医療観察制度
③ 社会内処遇を円滑にするための地域社会の理解や協力を求める犯罪予防活動
④ 施設内処遇を受けている人を収容期間満了前に社会内処遇を受けさせる仮釈放制度
⑤ 緊急通報への迅速な対応ができるように地域的に定められた範囲を巡回監視する活動

 

解答

 

問114  採用面接において面接者が陥りやすい心理として、誤っているものを1つ選べ。

① 対比効果
② 寛大化傾向
③ ハロー効果
ステレオタイプ
⑤ ブーメラン効果

 

解答

 

問115  糖尿病について、誤っているものを1つ選べ。

うつ病発症のリスクを高める。
認知症発症のリスクを高める。
③ 勃起不全発症のリスクを高める。
④ 肥満は1型糖尿病の発症リスクを高める。
⑤ 加齢は2型糖尿病の発症リスクを高める。

 

解答

 

問116  ベンゾジアゼピン受容体作動薬の副作用として、誤っているものを1つ選べ。

① 依存
② 健忘
③ せん妄
④ ふらつき
ジストニア

 

解答

 

問117 生活困窮者自立支援制度に含まれないものを1つ選べ。

① 医療費支援
② 家計相談支援
③ 就労準備支援
④ 子どもの学習支援
⑤ 住居確保給付金の支給

 

解答

 

問118  教育委員会が行う児童生徒に対する出席停止措置について、誤っているものを1つ選べ。

① 出席停止は児童生徒本人に対して命じられる。
② 出席停止を命ずる前に、保護者の意見を聴取する。
③ 出席停止の理由及び期間を記載した文書を保護者に交付する。
④ 出席停止は、公立の小学校、中学校及び義務教育学校に限られている。
⑤ 出席停止は学校の秩序を守り、他の児童生徒の学習権を保障するために行う。

 

解答

 

問119  ストレス反応について、誤っているものを1つ選べ。

① 身体的ストレス反応は、中枢神経系に引き続き内分泌系に現れる。
② 身体的ストレス反応には、交感神経系と副交感神経系の両方が関わる。
心身症とは、発症や経過に身体的ストレス反応が関わる身体疾患である。
④ ストレッサーの種類によって、心身に生じるストレス反応の内容も決まる。
心理的ストレス反応には、抑うつ、不安、怒りなどのネガティブな感情が含まれる。

 

解答

 

問120  公認心理師がクライエントに対して心理的支援を続行できないときの対応として、最も適切なものを1つ選べ。

① 急病のため、クライエントへの面接の代行を同僚に依頼した。
② 画一的な対応を避けるため、不在時の対応マニュアルの作成への協力を控えた。
③ 産前・産後休業を取るにあたって、クライエントと今後の関わりについて相談した。
④ 職場の異動に伴い担当者が交代したことを新しい担当者がクライエントに説明した。

 

解答

 

 

問題(121〜130)

 

 

問121 公認心理師に求められるスーパービジョンについて、最も適切なものを1つ選べ。


① スーパーバイザーとスーパーバイジーの関係は対等である。
② スーパーバイザーはスーパーバイジーへの心理療法を行うべきではない。
③ スーパーバイザーはスーパーバイジーが行う心理的支援の実践上の責任を負う。
④ スーパービジョンとはスーパーバイザーとスーパーバイジーが1対1で行うものをいう。

 

解答

 

問122  準実験的研究法の特徴として、最も適切なものを1つ選べ。

① 予備実験に用いられることが多い。
② 実験的研究に比べて、内的妥当性が高い。
③ 実験的研究に比べて、倫理基準が緩やかである。
④ 参加者を無作為に割り付けることができないときに実施が検討される。

 

解答

 

問123  知能検査を含む集団式の能力テストについて、適切なものを1つ選べ。

① 個別で実施することはできない。
第二次世界大戦を機に兵士の選抜のために開発された。
③ 学校での成績の予測妥当性は相関係数にして 0.60 を超える。
学習障害や発達の遅れのスクリーニングとして使うことができる。

 

解答

 

問124  ギャンブル等依存症について、正しいものを1つ選べ。

① 本人の意思が弱いために生じる。
② パーソナリティ障害との併存はまれである。
自助グループに参加することの効果は乏しい。
④ 虐待、自殺、犯罪などの問題と密接に関連している。

 

解答

 

問125  病院において、公認心理師が医師から心理検査を含むアセスメントを依頼された場合、その結果を報告する際の留意点として、不適切なものを1つ選べ。

① 依頼された際の目的に応えられるように、情報を整理し報告する。
心理的側面のみでなく、生物学的側面や社会環境も統合して報告する。
③ クライエントの処遇や治療方針を決めるための参考になるよう配慮する。
心理検査の結果を他の情報と照合することはせず、心理検査からの客観的報告にとどめる。

 

解答

 

問126 クライエントに関する情報提供が秘密保持義務よりも優先される状況について、適切なものを2つ選べ。

① クライエントが虐待されていることが疑われる場合
② クライエントに直接関係ない専門家の研修会で事例として取り上げる場合
③ 成人のクライエントについて、一親等の家族から情報開示の請求がある場合
④ クライエントとの面接で、誹謗中傷される相手が特定できる可能性がある場合
⑤ クライエントが自分自身の精神状態や心理的な問題に関連して訴訟を起こし、その裁判所から要請がある場合

 

解答

①、⑤

 

問127  対人魅力について、適切なものを2つ選べ。

① 相手からの評価や好意が対人魅力に影響を与える。
② 相手との物理的距離が大きいほど対人魅力につながる。
③ 容貌などの身体的特徴は対人魅力に影響を与えることはない。
④ 相互作用を伴わない単なる接触の繰り返しが対人魅力につながる。
⑤ 性格が自分と類似した相手より相違点が多い相手に対人魅力を感じやすい。

 

解答

①、④

 

問128  J. Piaget の発達段階説について、正しいものを2つ選べ。

① 発達段階は個人によってその出現の順序が入れ替わる。
② 感覚運動期の終わり頃に、延滞模倣が生じる。
③ 前操作期に入ると、対象の永続性に関する理解が進む。
④ 形式的操作期に入ると、仮説による論理的操作ができるようになる。
⑤ 具体的操作期に入ると、イメージや表象を用いて考えたり行動したりできるようになる。

 

解答

②、④

 

問129  PECS の説明として、正しいものを2つ選べ。

① 質問への応答から指導を始める。
② 応用行動分析の理論に基づいている。
③ 身振りを意思伝達の手段として用いる。
④ 補助代替コミュニケーションの一種である。
自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害ASD〉ではない子どもに、より効果的である。

 

解答

②、④

 

問130  田中ビネー知能検査 V の実施と解釈について、正しいものを2つ選べ。

① 2歳から18歳11か月まで適用が可能である。
② 生活年齢〈CA〉より1歳低い年齢級の課題から検査を始める。
③ 13歳以下では、精神年齢〈MA〉から知能指数〈IQ〉を算出する。
④ 各年齢級の問題で1つでも合格できない問題があれば、下の年齢級に下がる。
⑤ 14歳以上では「言語理解」、「作動記憶」、「知覚統合」及び「処理速度」の4分野について、偏差知能指数〈DIQ〉を算出する。

 

解答

③、④

 

 

問題(131〜140)

 

問131  二次予防の取組として、適切なものを2つ選べ。


① がん検診
② 健康教育
作業療法
④ 予防接種
⑤ 人間ドック

 

解答

①、⑤

 

問132  知的障害のある子どもへの対応方針について、適切なものを2つ選べ。

① 失敗体験を積み重ねて失敗に慣れさせる。
② スモールステップでできることを増やす。
③ 得意な面よりも苦手な面を優先して指導する。
④ 社会生活に必要な技能や習慣を身に付けさせる。
⑤具体的な活動よりも抽象的な内容の理解を重視する。

 

解答

②、④

 

問133 物質使用障害について、正しいものを2つ選べ。

① コカインは身体依存性が強い。
② ヘロインは身体依存性が強い。
大麻ドパミン受容体を介して多幸作用を生じる。
モルヒネオピオイド受容体を介して興奮作用を生じる。
⑤ 3,4−メチレンジオキシメタンフェタミン〈MDMA〉はセロトニン遊離増加作用を介して幻覚を生じる。

 

解答

②、⑤

 

問134 親権について、正しいものを2つ選べ。

① 親権には財産管理権は含まれない。
民法には親権喪失及び親権停止が規定されている。
児童相談所の一時保護には親権者の同意は必要でない。
④ 里親に委託措置をする場合、親権者の同意は必要でない。
児童養護施設に入所措置する際、親権者の同意は必要でない。

 

解答

②、③

 

問135  犯罪被害者等基本法について、正しいものを2つ選べ。

① 犯罪等とは、犯罪及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす行為を指し、交通事故も含まれる。
② 犯罪被害者等とは、犯罪等により害を被った者及びその家族又は遺族であり、日本国籍を有する者をいう。
③ 犯罪被害者等基本計画の案を作成するなどの事務をつかさどる犯罪被害者等施策推進会議は、内閣府に置く。
④ 犯罪被害者等のための施策とは、犯罪被害者等が、その受けた被害を回復し、社会に復帰できるための支援の施策である。
⑤ 犯罪被害者等のための施策は、警察等刑事司法機関に事件が係属したときから、必要な支援等を受けることができるよう講ぜられる。

 

解答

①、③

 

問136  網膜像差が奥行き知覚手掛かりとして有効であるかを検討する目的で実験を行った。網膜像差が0分、6分、12 分、18 分の4種類からなるランダムドットステレオグラムを各実験参加者にランダムな順序で呈示した。実験参加者はランダムドットステレオグラムを観察し、実験者から渡されたノギスを用いて見かけの奥行き量を再生した。この実験データから網膜像差の4つの条件で再生された奥行き量の平均に差があるかを検討するための統計的方法として、最も適切なものを1つ選べ。

① 対応のある1要因分散分析
② 対応のある4要因分散分析
③ 対応のない1要因分散分析
④ 対応のない4要因分散分析
⑤ 対応のある2標本の平均の差の検定

 

解答

 

問137   18歳の女性 A、大学生。サークルに入部して1か月がたった頃、 Aはいつも集合時間に遅刻するため、副部長のBから注意を受けた。そのことをきっかけにBを怖いと思うようになった。その後、忘れ物をした部員にBが注意している場面を偶然見かけ、Bはいつも怒っているので怖いという思いが強くなった。実際には、Bが部員を優しく励ましたり、場の雰囲気を和ませる発言をしたりする場面も見たことがあるが、そのことはAの印象には残っていなかった。やがてAは「B がいるからサークルに行きたくない」と言い、サークルを休むことが多くなってきた。このようなAの心理的特徴として、最も適切なものを1つ選べ。

① 錯誤相関
② 確証バイアス
③ 自己評価維持モデル
④ スポットライト効果
利用可能性ヒューリスティック

 

解答

 

問138  25歳の男性 A、会社員。3か月前にバイク事故により総合病院の救命救急センターに搬入された。意識障害はなく、胸髄損傷による両下肢完全麻痺と診断された。2週間前、主治医からAに、今後、両下肢完全麻痺の回復は期待できないとの告知がなされた。その後Aはふさぎこみ、発語が少なくなったため、主治医から院内の公認心理師Bに評価及び介入の依頼があった。B が訪室するとAは表情がさえず、早朝覚醒と意欲低下が認められた。このときのBの対応として、最も優先度が高いものを1つ選べ。

神経心理学的検査を行う。
② 障害受容プロセスを話題にする。
アサーション・トレーニングを導入する。
④ 脊髄損傷の当事者の会への参加を勧める。
抑うつ状態が疑われることを主治医に報告する。

 

解答

 

問139  74歳の女性。単身生活で、就労はしていない。最近物忘れがひど いと総合病院の内科を受診した。内科医から公認心理師心理的アセスメントの依頼があった。精神疾患の既往歴はなく、神経学的異常もみられない。以前から高血圧症を指摘されていたが、現在はコントロールされている。頭部 CT 検査で異常はなく、改訂長谷川式簡易知能評価スケールHDS-Rは21点であった。この時点で公認心理師が行う心理検査として、最も適切なものを1つ選べ。

① CAPS
② CPT
③ MMPI
WMS-R
⑤ Y-BOCS

 

解答

 

問140  22歳の女性 A。A は職場での人間関係における不適応感を訴えて 精神科を受診した。ときどき休みながらではあるが勤務は継続してい る。親と仲が悪いので2年前から単身生活をしているとのことである。 公認心理師が主治医から心理的アセスメントとして、YG 法、BDI-II、WAIS-IVの実施を依頼された。YG法ではE型を示し、BDI-IIの得点は19点で希死念慮はない。WAIS-IVの全検査IQは98であったが、言語理解指標と処理速度指標との間に大きな差があった。公認心理師が引き続き行う対応として、最も適切なものを1つ選べ。

① MMSE を実施する。
② 田中ビネー知能検査Vを追加する。
③ 家族から情報を収集したいとAに伝える。
重篤うつ状態であると主治医に伝える。
⑤ 生育歴についての情報をAから聴き取る。

 

解答

 

問題(141〜150)

 

問141  19歳の男性 A、大学1年生。Aは将来に希望が持てないと学生相談室に来室した。「目指していた大学は全て不合格だったので、一浪で不本意ながらこの大学に入学した。この大学を卒業しても、名の知れた企業には入れないし、就職できてもずっと平社員で結婚もできない。自分の将来に絶望している」と述べた。Aに対する社会構成主義的立場からのアプローチとして、最も適切なものを1つ選べ。

不本意な入学と挫折の心理について心理教育を行う。
② Aの将来への絶望について無知の姿勢で教えてもらう。
③ Aの劣等感がどのように作り出されたのかを探索させる。
④ 学歴社会の弊害とエリート主義の社会的背景について説明する。
⑤ Aの思考のパターンがどのように悲観的な感情を作り出すのかを指摘する。

 

解答

 

問142   47歳の男性 A。A は、長年の飲酒、食習慣及び喫煙が原因で、生 活習慣病が悪化していた。主治医はこれらの習慣は簡単には変えられないため、院内の公認心理師と共にじっくりと取り組むようカウンセリングをAに勧めた。A は「酒もたばこも生活の一部だ」と話す一方で、「自分の身体のことは心配なので、この&週間はたばこの本数を毎日20本から15本に減らし、1日の最初の1本を遅らせている。酒はやめる気はない」と言う。Aの行動変容の段階を考慮した公認心理師の対応として、最も適切なものを1つ選べ。

① 禁酒も始めるように促す。
生活習慣病への意識を向上させる。
③ 禁煙のための具体的な計画を立てる。
④ 飲酒と喫煙の害について心理教育を行う。
⑤ 喫煙本数が増えないように現在の自分なりの制限を継続させる。

 

解答

 

問143  13歳の男子 A、中学1年生。Aは両親と2つ上の兄Bと暮らしている。両親は、AとBが幼い頃から、多くの学習塾に通わせるなどして中学受験を目指させた。Bは志望校に合格したが、Aは不合格であった。両親は「お前は出来そこないだ。これからは死ぬ気で勉強しろ」とAを繰り返しなじった。次第に両親は「お前はBとは違って負け犬だ。負け犬の顔など見たくない」と言い、Aに別室で一人で食事をさせたり、小遣いを与えなかったりし始めた。両親の行為は虐待種別の何に当たるか、最も適切なものを1つ選べ。

① 教育的虐待
② 経済的虐待
③ 身体的虐待
心理的虐待
⑤ ネグレクト

 

解答

 

問144  9歳の男児 A、小学2年生。A は実母と継父との三人暮らしで あったが、ネグレクトと継父からの身体的虐待のため、児童相談所に一時保護された。入所当初は、いつもきょろきょろと周囲をうかがっていて落ち着かず、夜は悪夢でうなされることが多かった。入所1週間後の就寝時、男性指導員がA を居室に連れて行こうとして手を取ったところ、急に大声で叫び、周辺にあるものを放り投げ、頭を壁に打ち付け始めた。男性指導員はAに落ち着くよう促したが、なかなか行動が鎮まらなかった。しばらくして行動は止んだが、無表情となって、立ちすくんだままであった。声をかけるとようやく頷いた。Aの行動の解釈として、最も適切なものを1つ選べ。

① 男性指導員への試し行動
② フラッシュバックによる混乱
③ 慣れない生活の場での情緒の混乱
④ 抑圧されていた攻撃的感情の表出
⑤ 反抗挑戦性障害にみられる権威者に対する反発

 

解答

 

問145  中学1年生の数学教科担任Aは、方程式の単元で困難度の異なる計算問題30問が印刷されたプリントを授業中に用いることを考えた。その際、最初から少しずつ難しくなるように問題を配置し、生徒が積極的に解答を書き込めるような工夫をした。また、模範解答も用意した。 さらに、授業中には自分のペースで取り組めるような時間を設定することにした。このプリントを用いたAの授業をプログラム学習の原理に沿ったものにするために必要なこととして、最も適切なものを1つ選べ。

① グループで答え合わせをする時間を設ける。
② 解答するための1問当たりの制限時間を生徒に設定させる。
③ 1問ずつ解答した直後に、答え合わせをするように指示する。
④ 計算問題が苦手な生徒に対しては、教師が一緒に答え合わせを行う。
⑤ 全ての問題に正しく解答した生徒から休み時間にしてよいと告げる。

 

解答


 

問146 14歳の男子A、中学2年生。Aは中学1年生のときに比べ、学習に対して積極的に取り組み、成績が全体的に上がった。1学期の成績評定は国語と社会が高く、数学と体育は他の教科と比べて低かった。A は中学1年生のときは幅広い交友関係があったが、現在は特定の友人と親しくしている。何事に対しても真面目に取り組み、クラスメイトからも信頼されているが、自信がなく不安な様子もみられる。Aについてのこれらの情報は、どのような評価に基づくか、最も適切なものを1つ選べ。

① 診断的評価と相対評価
② 縦断的個人内評価と相対評価
③ 診断的評価と横断的個人内評価
④ 診断的評価と縦断的個人内評価
⑤ 縦断的個人内評価と横断的個人内評価

 

解答

 

問147  75歳の女性 A。Aは相談したいことがあると精神保健福祉センターに来所し、公認心理師が対応した。Aは、45歳の長男Bと二人暮らしで、Bは覚醒剤の自己使用により保護観察付執行猶予中だという。「最近、B が私の年金を勝手に持ち出して使ってしまうようになった。そのため生活費にも事欠いている。財布からお金が何度もなくなっているし、Bの帰りが遅くなった。B は覚醒剤を使用しているのではないか。Bに恨まれるのが怖くて保護司に言えないでいる。Bを何とかしてくれないか」との相談であった。公認心理師の対応として、最も適切なものを1つ選べ。

① 高齢者虐待のおそれがあるとして、市町村に通報する。
② Aの話が本当かどうかを確認するため、しばらく継続して来所するよう提案する。
③ Bの行為について、高齢者虐待防止法違反として、警察に通報し立件してもらう。
④ Bが覚醒剤を使用している可能性が高いので、対応してもらうよう保護観察所に情報を提供する。
⑤ Bの行為は高齢者虐待に該当しないため、覚醒剤乱用の疑いがあるとして、A から担当保護司に相談するよう助言する。

 

解答

 

問148  30歳の女性A、会社員。ストレスチェックの結果、高ストレス者に該当するかどうかを補足的な面接で決定することになり、公認心理師がAの面接を行った。Aのストレスプロフィールは以下のとおりであった。「心理的な仕事の負担」は低い。「技能の活用度」、「仕事の適性度」及び「働きがい」が低い。「職場の対人関係のストレス」が高い。「上司からのサポート」と「同僚からのサポート」が低い。ストレス反応では、活気に乏しく疲労感と抑うつ感が高い。「仕事や生活の満足度」と「家族や友人からのサポート」が低い。ストレスプロフィールを踏まえ、面接で把握すべき事項として、最も優先度の低いものを1つ選べ。

① 労働時間を尋ねる。
② 休日の過ごし方を尋ねる。
③ キャリアの問題を抱えていないか尋ねる。
④ 上司や同僚との人間関係について尋ねる。
疲労感と抑うつ感は、いつ頃から自覚し始め、どの程度持続しているのかを尋ねる。

 

解答

 

問149  14歳の女子A、中学2年生。A は、クラスメイトの B が複数の生徒から無視されたり、教科書を隠されるなどの嫌がらせを受けたりし ていることをスクールカウンセラーに相談した。Aはこのような状況を何とかしてほしいが、自分が相談したことは内緒にしてほしいと強く希望している。現時点でのスクールカウンセラーの対応として、不適切なものを1つ選べ。


① Bから詳しい事情を聞く。
② Aが相談に来た勇気を認める。
③ Aの承諾を得て、担任教師に連絡する。
④ Aからいじめの事実について詳しく聞く。
⑤ 客観的に状況を把握するために、クラスの様子を見に行く。

 

解答

 

問150  25歳の女性 A。A は夫から暴力を受け、電話連絡や金銭使用を制 限されて、配偶者暴力相談支援センターに逃げ込むが、すぐに夫のもとに戻り同居するということを何回も繰り返していた。今回も夫の暴力で腕を骨折し、同センターに保護された。Aは日中ぼんやりとし、名前を呼ばれても気づかないことがある。外出すると、自分の居場所が分か らなくなる。夫から殴られる夢を見て眠れない、いらいらして周囲に当たり散らすなどの様子がみられる。その一方で、「夫は今頃反省してい る。これまで何度も暴力の後に優しくしてくれた」と言い、「夫のもとに戻る」と言い出すこともある。Aの状況から考えられることとして、不適切なものを1つ選べ。

① 夫との共依存関係がある。
② 夫婦は常に高い緊張関係にある。
心的外傷後ストレス障害PTSD〉が疑われる。
④ Aは、夫の暴力を愛情表現の1つと認知している。
⑤ ドゥルース・モデルと言われる「パワーとコントロール」の構造が見受けられる。

 

解答

 

問題(151〜154)

 

問151 50歳の男性A、外回りの医薬品営業職。最近急に同僚が大量退職したことにより、担当する顧客が増え、前月の時間外労働は100時間を超えた。深夜早朝の勤務も多く、睡眠不足で業務にも支障が出始めている。このまま仕事を続けていく自信が持てず、休日もよく眠れなくなってきた。人事部から配布された疲労蓄積度自己診断チェックリストに回答したところ、疲労の蓄積が認められるという判定を受けた。Aは会社の健康管理室を訪れ、公認心理師Bに詳しい事情を話した。このときのBの対応として、最も優先されるものを1つ選べ。


① HAM-D を実施する。
産業医との面接を強く勧める。
③ 継続的にBに相談に来ることを勧める。
④ 仕事を休んでゆっくりするよう助言する。

 

解答

 

問152 58歳の男性 A。Aは仕事の繁忙期に寝つきが悪くなり、近所の内科で2か月前から睡眠薬を処方され服用していた。最近入床から1時間以上たっても眠れない日が増え、中途覚醒も認められるようになった。 日中の疲労感が強くなってきたため、心療内科を受診した。不眠以外の精神疾患や身体疾患は認められず、主治医から公認心理師心理的支援の指示があった。Aへの対応として、適切なものを1つ選べ。

認知行動療法を勧める。
② 筋弛緩法を実践するように勧める。
③ これまでよりも早めに就床するように勧める。
中途覚醒した際に寝床に留まるように勧める。
⑤ 夜中に起きた際には時計で時刻を確認するように勧める。

 

解答

①、②

 

問153   85歳の男性 A。A は一人暮らしで、介護保険は申請しておらず、 認知症の診断もされていない。しかし、身辺自立はしているものの、室内の清掃が行き届かず、物を溜め込みがちであるので、地域ケア会議で、ホームヘルパーによる清潔管理を行っていく方針を取り決め、実施していた。ヘルパーを受け入れているようにみえたが、2か月が経過した頃、Aからホームヘルパーの利用を終わりにしたいと突然申出があった。地域包括支援センターの対応として、適切なものを2つ選べ。


① 基本チェックリストの再確認
グループホームへの入居の提案
③ 小規模多機能型居宅サービスの利用
④ 地域ケア会議での支援方法の再検討
⑤ 定期巡回・随時対応型訪問サービスの利用

 

解答

①、④

 

問154  35歳の男性 A、会社員。うつ病の診断で休職中である。抑うつ感は改善したが、まだ夜間よく眠れず、朝起きづらく、昼間に眠気がある。通院している病院に勤務する公認心理師がAと面接を行っていたところ、A は「主治医には伝えていないが、同僚に取り残される不安があり、早々に復職をしたい。職場に行けば、昼間は起きていられると思う」と話した。このときの公認心理師の対応として、適切なものを2つ選べ。

試し出勤制度を利用するよう助言する。
② まだ復職ができるほど十分に回復していないことを説明する。
③ Aに早々に復職したいという焦る気持ちがあることを受け止める。
④ 同僚に取り残される不安については、これを否定して安心させる。
⑤主治医に職場復帰可能とする診断書を作成してもらうよう助言する。

 

解答

②、③