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知覚・認知心理学

帰納的推論(Inductive reasoning)/ 演繹的推論(deductive reasoning)

ポイント 帰納的推論 演繹的推論 確認問題 解答 ポイント 帰納的推論 個々の特殊な事例から一般法則を導き出す推論である。つまり、観察した事実や事象に基づいて、それらの事実や事象を生じさせている原因や法則性を推理することをさす。 演繹的推論 普遍的…

パターン認知(Pattern recognition)

ポイント パターン認知 パターン認知の仕方 文脈効果 確認問題 解答 ポイント パターン認知 視野の中の刺激をまとまりとしてとらえ、それをまとまったパターンとして理解すること。 パターン認知の仕方 認知過程において、刺激の物理的な特性を分析すること…

記憶方略(memory strategy)

ポイント 2次リハーサル効果 処理水準効果 イメージ効果 奇異イメージ効果 気分一致効果(ポジティブな気分のみを想定) positive-Negative Asymmetry効果 生成効果 自己選択効果 場所依存効果 協同想起効果 物語記憶術の効果 分散効果 確認問題 解答 ポイ…

ワーキングメモリー(working memory)

ポイント 確認問題 解答 ポイント ワーキングメモリーは作業記憶、作動記憶ともいう。何らかの作業を行うために必要な情報を一時的に保存する際に働く動的な記憶システムのこと。短期記憶を意味するものとして使用されることもある。 バッデリーとヒッチは中…

系列位置効果(serial position effect)

ポイント 系列位置効果(serial position effect) アトキンソンとシフリンの記憶の二重貯蔵モデル 確認問題 解答 ポイント 系列位置効果(serial position effect) 系列位置効果とは、刺激の記憶成績が、提示された順序の影響を受けること。系列位置効果に…

長期記憶(long-term memory)

ポイント 長期記憶 エピソード記憶と意味記憶(episodic memory / semantic memory) 顕在記憶と潜在記憶(explicit memory / implicit memory) 回顧的記憶と展望的記憶 確認問題 解答 ポイント 長期記憶 長期記憶は、理論上永久に貯蔵される容量無限の記憶…

短期記憶(sensory memory)

ポイント 短期記憶 確認問題 解答 ポイント 人間の記憶は、その保持時間の長さに基づいて、短期記憶、長期記憶に区分することができる。 短期記憶 短期記憶とは、感覚情報が意味処理され、認知作業のために保管された一時的な記憶のことである。この短期記憶…

認知的不協和(cognitive dissonance)

ポイント 確認問題 解答 ポイント 認知的不協和は、人が自身の中で矛盾する認知を同時に抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表す概念である。アメリカの心理学者レオン・フェスティンガ(Festinger, L)によって提唱された。複数(通常は二つ)の要素…

心的回転(ental rotation)

ポイント 心的回転とは、心の中に思い描いたイメージを回転変換する認知機能のことである。つまり、物体を回転させるとどのように見えるかを、頭の中で判断する能力。 心的回転の実験としては、シェパード(Shepard)とメッツラー(Metzler)の実験が有名だ…

選択的注意(selective attention )

ポイント 確認問題 解答 ポイント 選択的注意は、注意を向けられた刺激は認知されるが、向けられなかった刺激は、ぼんやりと認知されるかまったく認知されなかったりする認知機能のことをいう。 関連用語に、武器焦点効果(weapon focus effect)がある。 聴…

確証バイアス(confirming bias)

ポイント 確証バイアス(confirming bias) 確認問題 解答 ポイント 確証バイアス(confirming bias) 確証バイアス(confirming bias)は、自分がもっている仮説を支持するような事実を集めようとする傾向のことである。つまり、事前に抱いた考えを支持する…

視覚の二重作用説(duplicity theory)

ポイント 確認問題 解答 ポイント 視覚について、視覚の二重作用説では目の網膜の中で、錐体細胞と桿体細胞の2つの視細胞がそれぞれに視覚刺激に対して役割を持っているとしている。 錐体は刺激閾が比較的高く、弱い光には反応できない。そのため、明所にお…

図と地(figure and ground)・群化(grouping)

ポイント 図と地(figure and ground) 群化(grouping)・(知覚的体制化 Perceptual organization) プレグナンツの法則 確認問題 解答 ポイント 図と地(figure and ground) 何かを見たとき、ある視覚領域は前面に浮かび上がって見え、他の視覚領域が背…

知覚の恒常性(perceptual constancy)

ポイント 確認問題 解答 ポイント 受容器に与えられた刺激つまり対象との距離や位置に大きな差が生じても、その知覚に大きな差が生じない現象。近刺激が大きく変化しても、遠刺激に大きな変化が生じない。知覚の恒常性には大きさの恒常性、形の恒常性、明る…

奥行き知覚(depth perception)

ポイント 生理的手がかり 調節 輻輳 両眼視差 運動視差 確認問題 解答 ポイント 奥行き知覚とは空間内の対象の距離や対象の三次元的な広がりを知覚すること。網膜に映った像(網膜像)は二次元の平面画像であるため、それだけで奥行きを知覚することはできな…

錯覚(illusion)

ポイント 確認問題 解答 ポイント 知覚経験つまり物理的に存在している刺激を、本来の形とは食い違った形で知覚すること。視覚における錯覚を錯視(optical illusion)と言う。一方、幻覚(hallucination)の場合は物理的に存在しない刺激を、存在するかのよ…

仮現運動(apparent movement)

ポイント 確認問題 解答 ポイント 仮現運動とは、実際には運動していない刺激が、運動しているように見える現象のことである。仮現運動にはα運動、β運動、誘導運動、自動運動などがある。α運動はミュラーリヤー図形において矢羽が内側のものと外側のものを交…

干渉説(interference theory)と抑圧説(repression theory)

ポイント □記憶の仕組み 覚えること、覚えていること、思い出すことを記憶の仕組みとして、符号化(記銘)、貯蔵(保持)、検索(想起)の三つの段階として分ける。適切な手がかりと思い出す事項を適切な手がかりとともに意味処理、つまり符号化(記銘)して…

処理水準効果(levels of processing)

ポイント 確認問題 解答 ポイント 処理の深さが記憶を強固にすると考えたのが、クレイクとロックハートである。形態処理、音韻処理、意味処理の順に処理が深くなる。 確認問題 処理水準効果について説明しなさい。また、授業場面を想定し、処理水準効果を利…

プライミング (Priming)

ポイント プライミング ネガテイブプライミング 確認問題 解答 ポイント プライミング 先行刺激が後続刺激の解釈に無意識的な影響を及ぼすことを、プライミングという。プライミングは意識的な想起を伴わない記憶(潜在記憶)である。 ネガテイブプライミン…

メタ認知(metacognition)

ポイント 確認問題 解答 ポイント 「メタ認知」とは、“自己の認知活動(知覚、情動、記憶、思考など)を客観的に捉え、評価した上で制御すること”を意味します。 簡単にいうと、「認知を認知する」、または「知っていることを知っている」ということを意味し…

エビングハウス(Ebbinghaus,H.)

ポイント 確認問題 解答 ポイント 「忘れる」ことについては複数の説があるが、その 一つに、記憶は年月とともに風化していくと考える減衰説がある。古典的な無意味綴りを用いた文章完成法による記億テスト法を研究に使用し、エビングハウス(Ebbinghaus,H.…

単純接触効果(more exposure effect)

ポイント 対人魅力に影響を与える要因 確認問題 解答 ポイント 単純接触効果 ロバート・ザイアンス(Zajonc, R)により提唱された。 対象への接触回数が多いほど好感度が増す現象。 単純接触効果はプライミングで説明できる。プライミングとは先行刺激が後続…

ヒューリスティック(heuristics) / 合意性バイアス(consensus bias)

ポイント ヒューリスティック(heuristics) 代表性ヒューリスティック 利用可能性ヒューリスティック 保留と調整 合意性バイアス 創造的過程の理論 機能的固着 アルゴリズム サピア・ウォーフ仮説 主題内容効果 確認問題 解答 ポイント ヒューリスティック…

気分一致効果(mood congruent effect)

ポイント 確認問題 解答 ポイント 気分一致効果は、覚えるときや思い出すときの気分と、記憶材料の感情価とが一致している場合に、不一致の場合と比べて、覚えやすくあるいは思い出しやすくなって、記憶成績がよくなる現象のことをさしている。たとえば、学…

記憶(memory)

ポイント 確認問題 解答 ポイント ◇記憶 ◻︎記憶は、 記銘、保持、想起の3つの操作から成り立つ過程である。 心理学的な用語では、符号化、貯蔵、検索という言葉が用いられる。 ◻︎関連のある情報をまとめて、整理した形で覚えると、記憶成績がよくなる。この…

知覚における10のpoint

◇知覚における10のpoint ◻︎主観的輪郭は、欠損している情報を補って完結化させようとする視覚系の働きによるものなので、それぞれが完結した図形のときには生じない。 ◻︎人はさまざまな奥行きの手がかりを利用して、2次元の情報を3次元の広がりとして知覚…

選択的注意

◇選択的注意 私たちのまわりには多くの情報が含まれているが、一度にそれらすべてを処理することはできない。何人かの人から一斉に話しかけられるととても話を聞くことはできないが、その中の1人に注意を向けると、その人の話が急にはっきりと大きく聞こえる…

再生(recall)と再認(recognition)

想起の過程 記憶の実験をする場合の主要な測定法として、再生を調べる方法と再認を調べる方法がある。 再生(recall) 再生とは、覚える際に見た材料がどのようなものであったのかを、直接答えさせる方法である。 つまり、再生とは記銘した刺激を被験者自身…

感覚記憶(sensory memory)

ポイント 感覚記憶 アイコニックメモリー(Iconic memory) スパーリング(sperling,G.)の部分報告法(partial-report method) 確認問題 解答 ポイント 感覚記憶 感覚記憶とは、目や耳などの感覚受容器に与えられた情報が提示されたそのままの状態で保たれ…