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査定面接と心理面接における関係性 h22

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査定面接と心理面接の異なる側面

①査定面接は、心理面接への手段である。一方、心理面接は面接自体が目的である。

②査定面接は、情報収集という目的を持つ。そのために面接者主導で、指示的な態度を取ることもある。一方、心理面接は、問題解決や自己実現のために、クライエントが自ら気づきを得るように、面接者は非指示的な態度を取る。

③査定面接は、評価のための観察測定といった側面を持つ。そのことから、面接者はクライエントに対して客観的な姿勢を保つ。一方、心理面接は、問題解決や自己実現のために、面接者とクライエントが全人格的なかかわりによって相互作用をもたらす関係性である。

④査定面接では、陽性感情を主軸としたラポールを形成することにより、情報収集が促進される。一方、心理面接は、陰性感情も含むリレーションにより、しばしば抵抗もみられる。

 

査定面接と心理面接の同じ側面

①査定面接と心理面接は、相互作用的であり、分かち難く結びついている。

②査定面接がクライエントにとって治療的役割を果たす場合も多い。逆に、心理面接に査定面接の意味合いが生じてくる場合も少なくない。つまり、心理面接によって査定結果を見直すことも出てくる。そのようなことから、面接者がクライエントと結ぶ関係性は、基本的に同じであるともいえる。

③受容的態度・共感的理解・自己一致という基本的態度により、ラポールを築き、全人格的かかわりを持つように心掛ける。そのような関係性によって、専門家としてクライエントの福利に資する。