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分散分析(対応なし:1要因)

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(問)

建築家への関心が建築設計課題の成績に影響するかを調べるため、12人を4人ずつ、建築家への関心の高さに応じた3つの群(高、中、低)に分け、設計課題の成績の得点を比較した。適切な方法で検定を行い、その結果を記述しなさい。

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(解答例)

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(訂正)

※は間違い。 

 

(解説)

 

最終的に2つずつの条件の間の平均値の差について検定するのであれば、最初から各対に関してt検定を行えば良いではないかと思うかもしれない。

しかし2群ずつ対にしてt検定を複数回くり返しても同じように思われるが、有意水準に関する大きな問題が生じる。

t検定では有意水準5%のように、第1種の過誤を犯す確率を認めている。これが5%であるなら、「第1種の過誤を犯さない確率」が95%となる。ここでt検定を複数回行った場合、「第1種の過誤を犯さない確率」は,、2回行えば0.95x 0.95=0.9、3回行えば0.95×0.95×0.95=0.86というように、回数を重ねるほど低下していき、第1種の過誤を犯しやすくなっていく。よって、 3群以上の検定には分散分析と多重比較が用いられる。

 

分散分析において帰無仮説が棄却されたとしても、有意差の数と場所は特定されていない。よって、数と場所を特定するために多重比較を必要とする。分散分析における帰無仮説は「各条件の平均値はすべて等しい」である。したがって、帰無仮説と排反する仮説である対立仮説は「各条件の平均値はすべて等しいわけではない」だ。だから、分散分析の結果ある要因の効果が有意であったとしても、それは、その要因の各条件の平均値のすべての対の間に有意差があることを意味しておらず、「どこかの対の間には有意差があるはずだ」という程度のことを示しているに過ぎない。そこで、実際に、どの条件対の間には有意差があり、どの条件対の間には有意差がないのかに関して、さらに詳しく検定する必要が生じる。そして、このような検定を、多重比較ないし多重比較検定(multiple comparison tests) と呼んでいる。