大きさの恒常性
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私たちの知覚の対象となっているものの状態は、絶えず動き変化し続けていることが多い。たとえば人が遠ざかっていくとき、2m離れれば1mの距離のときに比べて、網膜上の像の大きさは2分の1になる。しかし私たちは、その人の大きさが2分の1になったとは見ない。同じ大きさの人が遠くへ行ったと見るのである。このように、対象の見えの大きさが観察距離の変化にもかかわらず一定に保たれることを、大きさの恒常性という。
形の知覚についても同様のことがいえる。視線に対して対象を傾けた場合, それによって網膜像は変化するが, 知覚される形はそれほどゆがまない。これを形の恒常性という。 他にも色や明るさについても恒常性は生じる。 これらを知覚恒常性という。 このように私たちには, 同じ対象からの情報が変化しても, その対象はほぼ同じように知覚されるという働きが備わっている。 この働きのおかげで, 私たちには安定した知覚の世界が得られているのである。
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