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心理検査の作成

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 心理検査作成の手順は「原案の作成」「試行(try-out)、または予備テスト」「原案の検討および修正」「本試験の実施」「基準の設定」「検査自体の吟味つまりテストテスティング」から成る。このような手続きを検査の標準化という。

 一つ目の原案の作成では、まず検査の目的に基づいて測定目標を確定する。次に、測定目標に含まれる心理的過程、または心理的要因の分析をおこなう。それから、これらの分析された因子や要因を測定するのに適当な、特定の項目(アイテム)を考案して選択する。

 手順の二つ目は「試行(try-out)、または予備テスト」である。検査原案を、サンプルとしてとらえた比較的少数の集団に実施する。(問題の適切さ・困難度・所要時間などを検討する段階である。)

 三つ目は、「原案の検討および修正」である。内的整合性の検討やG-P分析などが行われる。(予備的試行の結果に基づいて良い問題を残し、不適当なものは削除、または改定して原案の修正をおこなう。)(本検査の問題を形づくっていく。)

 四つ目は、「本検査の実施」である。検査を実施するのに当たってマニュアル ( 必要な注意事項を記載した検査法指針)を定める。

 五つ目は「基準の設定」である。本検査の結果を整理し、素点を相対的な(順位の)指標に換算していく。相対的な指標として、年齢基準・学年基準・パーセンタイル順位・偏差値・指数などがあがる。

 六つ目は「検査自体の吟味(test-testing)」である。検査の信頼性・妥当性・弁別性などに関して、各種の手続を用いて吟味する