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心理アセスメント(psychological assessment)

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ポイント

 

 心理アセスメントとは、面接や心理テストを通して、クライエントを多面的に捉えることで、クライエントが抱えている問題とその関係を総合的に理解することである。適切な援助や治療をおこなうことを目的としている。

 

心理アセスメントの主な方法としては面接、行動観察、心理テストの3つがある。  面接法は、主に言語によって情報を得る方法で、主訴や来談した動機、病歴、成育歴などを聞き取りする。本人に対して行う場合もあるが、クライエントが子どもの場合が、保護者に面接を行うこともある。 行動観察は、主に非言語の情報を得る方法で、面接時のクライエントの表情や態度、しゃべり方や声の大きさ、服装といった情報を得る。特に子どもの場合は、カウンセリングルームと普段の生活の場では、振る舞いが異なる場合があるので、カウンセリングルームでの行動観察だけで判断しないようにする。 心理テストでは、心理テストを用いて、個人のパーソナリティや知能といった情報を得る。心理テストには投影法、質問紙法、作業検査法の3種類がある。クライエントの年齢や状況に応じて適切なものを使用する。

 

面接法は、質問内容や質問順序にどれだけ自由度を持たせるかによって、非構造化面接、半構造化面接、構造化面接の3つに分類される。非構造化面接(自由面接)(non structured interview)は、あらかじめ質問内容を準備しない面接であり、被調査者が何を話すかについては、面接の流れの中で決定される。問題発見のための予備調査的な目的で用いられることが多く、客観性は最も低い。半構造化面接(semi-structured interview)は、質問内容は準備するが、表現や順番は、面接の流れに応じて変化する面接である。探索したい内容がある程度想定されている場合に用いる。構造化面接(structured interview)は、質問内容・表現・順番は全て事前に決められている面接である。面接は、マニュアルに即して進行され、面接者はそれを変更してはならない。調査研究を目的とした面接で用いられ、面接法の中では客観性が最も高い。

 

調査者自身が対象者の集団や社会に加わり、長期にわたって生活に関与しながら行動観察を行うこと。新規場面では観察者の存在が不自然になりやすいため、行動が変化する可能性があり注意が必要である。

 

心理アセスメントでは、不適応的な側面、病理的基準以外の様々な基準を考慮しながらクライエントの問題だけでなく長所も理解し、総合的体系的に個人を理解する。

 

 

観察や面接による評定では、しばしば主観的判断を伴うため、さまざまな誤差が生じる。この誤差による誤りの一つにハロー効果がある。

 

 

確認問題

[1]

 心理(1)とは、クライエントの抱えている問題、パーソナリティ、行動特性を観察、面接、心理検査の方法より多面的に評価し理解することである。

帝塚山学院大学大学院 人間科学研究科 臨床心理学専攻)

 

[2]

 心理アセスメントに関する記述で正しいものを一つ選びなさい。

①心理アセスメントの方法には大きく分けて、観察法、面接法の二つがある。

②半構造化面接は、質問内容をあらかじめ用意しない面接法である。

③参与観察とは、クライエントがありのままに行動しているところのみを観察する方法である。

④観察や面接による評定では、しばしば主観的判断を伴うため、さまざまな誤差が生じる。この誤差による誤りの一つにハロー効果がある。

⑤心理アセスメントは、クライエントの不適応的な側面にだけ焦点をあて、クライエントを理解しようとするものである。

帝京平成大学大学院 臨床心理学研究科 臨床心理学専攻)

 

[3]

心理検査について簡略に説明し、心理検査を実施する際の留意点を述べなさい。

日本女子大学院 人間社会研究科 心理学専攻 臨床心理学領域)

 

[4]

臨床心理査定には、心理面接による方法、心理検査による方法、行動観察による方法がある。それぞれの概要について述べ、最後に臨床心理査定とは何かについて簡潔に定義しなさい。

愛知学院大学大学院 心身科学研究科 心理学専攻)

 

解答

 

[1]

1、アセスメント

 

[2]

 

[3]

心理検査は、クライエントのパーソナリティや知能などの様々な情報を収集し、クライエントを理解するために行われるものである。そして、その結果が今後の介入に役立てられる。心理検査の種類には、質問紙、作業検査法、投影(映)法などがある。心理検査を実施する際の留意点の一つ目はインフォームド・コンセントである。何を目的として行われるのかを丁寧にクライエントへ説明し、クライエントから同意を得る必要がある。この説明と同意が大切となる。二つ目の留意点はラポールの形成である。適切に心理検査を行う為には、クライエントとの信頼関係を築くことは不可欠となる。三つ目の留意点は、解釈を絶対視しないことである。例えば、診断において心理検査の結果のみで確定するものではない。あくまでも、心理検査は個人の一部分を見ているにすぎない。

 

[4]

臨床心理査定における心理面接では、クライエントの現状・主訴などから生育歴・家族歴などについてまで聞き、直接話すことでクライエントの情報を集め、理解を深める。心理検査では、質問紙、作業検査法、投影(映)法などの心理テストをクライエントに合わせて使用し、クライエントの理解を深める。行動観察では、心理面接や心理検査などの場面での様子を観察する。発達障害児のスクリーニングには特に有効である。臨床心理査定とは、上記の心理面接、心理検査、行動観察を用いて、クライエントの病理や短所だけではなく、長所にも目を向けて総合的に理解し、今後の援助、介入について決定していくことである。