ポイント
葛藤は、複数の欲求が同時に存在し、一方の欲求を満たそうとすると、もう一方の欲求を満たすことができない状態のことである。
レヴィン(Lewin, K)は誘発生(valence:対象がもつ特性のことで、人を引きつける場合は正の誘発生、人を遠ざける場合は負の誘発生)の観点から、葛藤のタイプを「接近=接近」「回避=回避」「接近=回避」の3つに分類した。
「接近=接近」は正の誘発性を持つ対象が2つ存在し、どちらか一方を選択するのが難しい状態。等しく魅力的な2つの欲求がありどちらを選ぶべきか悩む状態。
「回避=回避」は負の誘発性を持つ対象が2つ存在し、どちらか一方を選択せざるをえない状態。どちらも選択したくないような2つの目標が存在し、どちらを選ぶべきか悩む状態。
「接近=回避」は1つの対象に正の誘発性と負の誘発性の2つが内在し、その対象に近づくべきか避けるべきかが困難な状態。1つの目標に、プラスとマイナス両方の側面があり、その目標に近づくべきか避けるべきか悩む状態。
確認問題
[1]
以下の文章を読み、空欄に入れるのにもっとも適切だと思われる語句を記述しなさい。
不登校の中学生が、学校に登校するのが辛いが、志望校にはどうしても進学したいと苦しんでいる状態は、( )型の葛藤下にある。
(帝塚山学院大学大学院 人間科学研究科 臨床心理学専攻)
解答
[1]
接近=回避
○心理学科生おすすめテキスト
□「心理学〔新版〕(有斐閣)」
<amazon>
<楽天>
価格:4,620円 |
□「公認心理師・臨床心理士大学院対策 鉄則10&キーワード100 心理学編 」
<amazon>
<楽天>
公認心理師・臨床心理士大学院対策 鉄則10&キーワード100 心理学編 (KS専門書) [ 河合塾KALS ] 価格:2,750円 |