ポイント
認知療法は、認知行動療法の第二世代と考えられており、論理情動行動療法・認知療法・自己教示訓練法が認知療法に当てはまる。
論理情動行動療法(rational emotin behavior therapy)/ エリス(Ellis, A)
論理療法はのちに論理情動行動療法と呼ばれるようになる。エリス(Ellis, A)により1955年に提唱された
ABCモデルを用いて、クライエントの問題を証明する。ABCモデルは、出来事(A:activating event)から生じる結果(C:consequence)は、その出来事を受けとる際の考え方である信念(B:belief)によって変わり、その信念が不人理な場合に不適応が生じやすいと考える(ABC理論またはABCスキーマ)理論である。信念に変化をもたらすことで、悩みを和らげようとする。
認知療法(cognitive therapy)/ ベック(Beck, A.T)
1960年代にベック(Beck, A.T)が精神分析を離れ、認知療法を体系化した。
セラピストはクライエントの自動思考の妥当性を推察し、適応的な思考に修正できるように働きかける。この一連の手続きは、認知再構成であり、いくつかの技法を用いて認知再構成を目指す。
cf.
自動思考(automatic thought)は、認知療法のA.ベックにより提唱された概念。自分の意思とは関係なく頭の中に自動的に想起される考えやイメージ、考え方のくせなどのこと。自動思考の背景にはスキーマが開わっている。そこで、自動思考に注意を向けてそれを変えていくことで、不適応な感情や行動を軽減できると考える。
自己教示訓練法(Self-instructional Training)/ マイケンバウム(Meichenbaum,D.H)
マイケンバウムにより提唱された。
自分自身に教示を与えることでそれが刺激となり、自己の行動を変容させる技法(自己教示)を用いる心理療法である。
確認問題
[1]
Beck,A.Tについて簡潔に説明しなさい。
解答
[1]
Beck,A.Tは、精神分析を離れ、認知療法を体系化した精神科医である。認知療法は認知行動療法の第二世代と考えられている。認知療法は、セラピストはクライエントの自動思考に注意を向けて、適応的な思考に修正できるように働きかける。この一連の手続きは、認知再構成であり、いくつかの技法を用いて認知再構成を目指す。