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実験法(experiment method)

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ポイント

 

実験法(experiment method)

仮説となる要因を独立変数として、他の条件をできるだけ統制した上で、結果となる従属変数との関係を見るものである

 

長所

観察の視点や解釈が客観的に行われる。研究場面を統制することができるので、特定の問題の因果関係に関する信頼できる推測が可能である。

短所

必ずしも人工的な実験状況で得られた結果が、自然な日常生活の中で生じる行動を説明できるとは限らない。

 

独立変数(independent variable)

研究者が操作できる変数。研究者が原因だと想定している変数。*独立変数のカテゴリー(数値)によって、被験者をグループ(=条件)にランダムにわりふる。特に何かの効果があるかどうかを調べたいときには、その何かを与えられるグループを実験群(experimental group)、何かを与えられないグループを統制群(control group)と呼ぶ。

 

従属変数(dependent variable)

独立変数によって影響を受ける変数。研究者が結果だと想定している変数

 

実験計画(experimental design)

実験計画においては、各条件群の特徴や実験状況などが均質であることが求められる。そのために以下のような操作が実験では行われる。

 

無作為割り当て(random assignment)

被験者を実験群と統制群のいずれかに振り分けるとき、ランダムな割当の手続きをとること。

 

カウンターバランス(counterbalance)

実験に無関係な変数の効果を除去するために、独立変数の提示順序等のバランスをとること。

 

二重盲検(double blind test)

被験者のみならず実験者も誰が統制群で誰が実験群に割り振られたのか知らされていない状況で実験を行うこと。

 

 

確認問題

[1]

実験時におけるカウンターバランスについて説明しなさい。

名古屋市立大学大学院 人間文化研究科 人間文化専攻)

 

解答

[1]

実験時におけるカウンターバランスは、個体内変数を統制するために用いられる実験計画の操作の一つである。例えば、上昇施行と下降施行の両方を行うことである。