社会性と友人関係(Sosiality and friendship)
ポイント
ギャング・グループ(徒党集団・ギャングエイジ)
児童期後半・小学校高学年によく見られるグループ。同一行動による一体感が重んじれ、同じ遊びを一緒にするものが仲間であるというもの。同一行動を前提とした一体感がもたらす親密さが特徴。親の価値観よりも、仲間集団の承認を重視した行動を取りやすい。男子によくみられる友人関係である。
チャム・グループ
思春期前半の中学生によく見られる親密で排他的な同性の仲間関係。同質性を確認し合うグループ。仲間内で秘密を共有し、誰かを仲間外れにすることで残りの集団の親密性を高めようとする。女子に多くみられる友人関係である。
ピア・グループ
思春期後半(高校生以上)にみられる男女混合のグループ。お互いの違いを尊重しあえる関係性。自主性が重んじられる。共通性・類似性だけでなく、異質性を認め合う。
cf.
学齢(がくれい)とは学校に就学して教育を受けることが適切とされる年齢のことである。日本では、満6歳の誕生日以後の最初の4月1日から9年間。
確認問題
[1]
児童期から青年期における、友人関係の発達的変化について、説明しなさい。なお、説明のなかで、「排他性」「凝集性」「同調性」についての言及も含めなさい。
(名古屋市立大学大学院 人間文化研究科 人間文化専攻)
[2]
下記の用語について簡単に説明しなさい。
・chum group
(静岡大学大学院 人文社会科学研究科 臨床人間科学専攻)
解答
[1]
児童期後半・小学校高学年によく見られるグループは、ギャング・グループ(徒党集団・ギャングエイジ)である。同一行動による一体感が重んじれ、同じ遊びを一緒にするものが仲間であるというもの。同一行動を提とした一体感がもたらす同調性や親密さが特徴である。親の価値観よりも、仲間集団の承認を重視した行動を取りやすい。男子によくみられる友人関係である。
チャム・グループは、思春期前半の中学生によく見られる親密で排他的な同性の仲間関係。同質性を確認し合うグループである。仲間内で秘密を共有し、誰かを仲間外れにすることで残りの集団の親密性を高めようとする。女子に多くみられる友人関係である。
ピア・グループは、思春期後半(高校生以上)にみられる男女混合のグループである。お互いの違いを尊重しあえる凝集性を持つ関係性がみられる。自主性が重んじられる。共通性・類似性だけでなく、異質性を認め合う。
[2]
思春期前半の中学生によく見られ、同質性を確認し合うグループである。仲間内で秘密を共有し、誰かを仲間外れにすることで残りの集団の親密性を高めようとする。女子に多くみられる友人関係である。