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信念―欲求心理学 / Wellman,H.M(ウェルマン)

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ポイント

ウェルマンの「信念―欲求心理学」

ある行為を意図的にするということは、「欲求を持ち、かつ、その欲求を満たすのに役立つと信じる行為を行うこと」だと考える。人の意図的な行為(行動)を素朴理論(経験的なある思い込みや考え方)で説明するものです。ここでいう信念とは、「行為者の知識、確信、考え、意見の総称」で、知覚より作られる。欲求とは、欲望から目標までを含む広い意味を持ち、基本感情により作られる。

 

「信念-欲求心理学」は素朴理論の一つで、ある行為を意図的にするということは「欲求を持ち、かつ、その欲求を満たすのに役立つと信じる行為を行うこと」と考える。つまり、「信念-欲求心理学」は意図的な行為を素朴理論で説明するもの。

 

Wellmanは「心の理論」の代表的な研究者の一人。

 

「心の理論」も素朴理論の一つで、いろいろな心的状態を区別したり、心の働きや性質を理解する知識や認知的枠組みのことを指す。

 

以上のように、「心の理論」を「信念-欲求心理学」の枠組みで捉えたとき、ある人の行動を説明あるいは予想するのに3歳頃から「信念-欲求」推論シェマを用いると示される。

 

問題

[1]「心の理論」について、不適切なものを1つ選べ。

① 自他の心の在りようを理解し把握する能力である。

② 標準誤信念課題によって獲得を確認することができる。

③ D. Premackがヒトの幼児の発達研究を通して初めて提案した。

④ 「信念-欲求心理学」の枠組みに基づき、人々の行動を予測すると考えられている。

公認心理師試験 第3回 問48)

 

解答

[1]