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ゲシュタルト心理学(Gestalt Psychology)

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ポイント

 

ゲシュタルト心理学者は人間の心的現象を要素に還元できない全体性を持つまとまりとしてとらえようとした。

主なゲシュタルト心理学者に、仮現運動を提唱したウェルトハイマー、チンパンジーを使った洞察学習の研究をしたケーラー、場の理論を提唱したレヴィン、ゲシュタルト心理学の体系化を行ったコフカがいる。

 

ウェルトハイマー(Wertheimer, M.)は、ケーラーやコフカと共同でゲシュタルト心理学の誕生を告げる一冊となった『運動視の実験的研究』(1912年)を発表した。後にユダヤ系との理由でナチスに追われ、1933年に米国へ移住した。1943年に没後、『生産的思考』(1945年)が刊行された。ケーラーは「心理学の力学説」を発表した。

 

cf.

場の理論(field theory)

ゲシュタルト心理学の考え方に基づきレヴィン(Lewin, K.)が提唱した理論。パーソナリティを環境との相互関係として捉え、人間の行動(B:Behavior)はその個人が持つパーソナリティ(P:Personality)のみではなく、個人が置かれた環境(E:Environment)に影響を受けるとしてB = f(P, E)で定式化した。

 

 

確認問題

 

[1]

ウェルトハイマー(Wertheimer, M.)と共にゲシュタルト心理学を発展させた(1)は、チンパンジーを使って1917年に(2)の実験を行った。

(法政大学大学院 人間社会研究科 臨床心理学専攻)

 

[2]

ゲシュタルト学派に分類される心理学者として、誤っているものを選びなさい。

1.ウェルトハイマー(Weltheimer, M.)

2.ケーラー(Kohler, W.)

3.コフカ(Koffka, K.)

4.レヴィン(Lewin, K.)

5.スティーブンス(Stevens, S. S.)

淑徳大学大学院 総合福祉研究科 心理学専攻)

 

[3]

(1)心理学の出発点となったのはウェルトハイマーの仮現遅動の実験である。

名古屋市立大学大学院 人間文化研究科 人間文化専攻)

 

解答

[1]

1、ケーラー

2、洞察

 

[2]

5

ティーブンスは精神物理学者であり、マグニチュード推定法によりスティーヴンスのべき法則を提唱した。

 

[3]

1、ゲシュタルト