ポイント
フロイト(Freud,S.)
意識の構造
意識の機能
直接的な心的経験
無意識
受け入れられない記憶や顧望などが追いやられ抑圧される個人的で閉鎖的領域(超自我とともに自我により調整されるとし、無意調をネガティブに捉えている。)
リビドー
性的歌動のエネルギー
病因論
意識への抑圧と葛藤、固着
治療方法
幼少期の心的外傷が原因などの様に因果論的に不適応を捉え、自由連想法などの技法を用いて徹底操作(直画化・明確化・解知)などが中立的豊度の治療家により行われ、着圧された内容がクライエントに洞察(意識化)されれば症状は消失すると考える。(還元的・因果論的)
夢
「無意識に至る王道」として夢を重視し、顔在夢夢の仕事により、動の充足を求める潜在夢が変形されたものとして、顧在夢を象徴的に解釈し潜在的欲望の分析を行う。
発達
転移・逆転移
転移をクライエントの個人的な問題とし、逆転移を忌避すべきものであり、治療家の問題として克服すべきものと考える。(治療家は「中立的な鏡のような存在」であることを理想とする。)
ユング (Jung, C. G.)
意識の構造
意識(意識の中心に「自我」)/個人的無意識/普通的無意識無意識の中心に「シャドゥ」/意識と無意識の中心に「自己」
意識の機能
思考一感情、感覚一直感
無意識
個人的な領域と人類に共通な普遍的領域(意識と無意識は相補的な関係を持ち、統合されることで個性化に至るとし、無意識をポジティブ・クリエイティブに捉えている。)
リビドー
活動の原動力となる心的エネルギー、外向・内向
病因論
個性化への過程での不適応、克服すべき課題からの逃避など
治療方法
不適応の症状を個性化への変容への過程とし、意識。無意識の相補性と心の全体性の観点から症状を捉え、共感的態度の治療家とクライエントが対等な立場で話し合いながら布置、共時性、元型やその意味・目的などからクライエントの向かう先を見出し、クライエントの潜在的可能性を実現し自律的な個性化の過程を推し進める。(構成的・目的論的)
夢
意識・無意識の相補性と心の全体性の観点から夢を無意識からのメッセージとして捉え、客体水準・主体主意準に分けクライアントと共に対等な立場で共感的に話し合い、夢の全体的な意味や、共時性、布置、神話や伝説等の普遍的なイメージなどと関連付け意味を広げ夢の意味・目的を見出していく。(拡充法)
発達
人生を個性化に向けての変容通程とする。
転移・逆転移
転移・逆転移を治療家とクライアントの相互の影響とし、関係性の中での両者の変容が個性化を推し進めるとして重視した。
確認問題
[1]
Freud, SとJung, C. G.では、夢の捉え方に関してどのような相違点があるのかついて説明しなさい。
(名古屋市立大学大学院 人間文化研究科 人間文化専攻)
[2]
Jungは、個人が無意識的なイメージに直面しつつ、自己を統合していく過程を、( )の過程と呼んだ。
(名古屋市立大学大学院 人間文化研究科 人間文化専攻)
解答
[1]
Freud, Sは、「無意識に至る王道」として夢を重視し、顕在夢を夢の仕事により、欲動の充足を求める潜在夢が変形されたものとして、顕在夢を象徴的に解釈し潜在的欲望の分析を行う。Jung, C. G.は、意識・無意識の相補性と心の全体性の観点から夢を無意識からのメッセージとして捉え、客体水準・主体主意準に分けクライアントと共に対等な立場で共感的に話し合い、夢の全体的な意味や、共時性、布置、神話や伝説等の普遍的なイメージなどと関連付け意味を広げ夢の意味・目的を見出していく。
[2]
個性化